13.5. イメージプルシークレットの使用
Docker レジストリー のセキュリティーを保護し、承認されていないユーザーが特定イメージにアクセスできないようにすることができます。 OpenShift Online の内部レジストリーを使用し、同じプロジェクトにあるイメージストリームからプルしている場合は、Pod のサービスアカウントには適切なパーミッションがすでに設定されているため、追加のアクションは不要です。
ただし、OpenShift Online プロジェクト全体でイメージを参照する場合や、セキュリティー保護されたレジストリーからイメージを参照するなどの他のシナリオでは、追加の設定手順が必要になります。以下のセクションでは、それらのシナリオと必要な手順について詳しく説明します。
13.5.1. Pod が複数のプロジェクト間でのイメージを参照できるようにする設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
内部レジストリーを使用している場合で project-a の Pod が project-b のイメージを参照できるようにするには、project-a のサービスアカウントが project-b の system:image-puller
ロールにバインドされている必要があります。
oc policy add-role-to-user \ system:image-puller system:serviceaccount:project-a:default \ --namespace=project-b
$ oc policy add-role-to-user \
system:image-puller system:serviceaccount:project-a:default \
--namespace=project-b
このロールを追加した後に、デフォルトのサービスアカウントを参照する project-a の Pod は project-b からイメージをプルできるようになります。
project-a のすべてのサービスアカウントにアクセスを許可するには、グループを使用します。
oc policy add-role-to-group \ system:image-puller system:serviceaccounts:project-a \ --namespace=project-b
$ oc policy add-role-to-group \
system:image-puller system:serviceaccounts:project-a \
--namespace=project-b
13.5.2. Pod が他のセキュアなレジストリーからイメージを参照できるようにする設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
.dockercfg ファイル (または新規 Docker クライアントの場合は $HOME/.docker/config.json) は、ユーザーがセキュア/非セキュアなレジストリーに事前にログインしている場合にそのユーザーの情報を保存する Docker 認証情報ファイルです。
OpenShift Online の内部レジストリーにないセキュリティー保護されたコンテナーイメージをプルするには、Docker 認証情報で プルシークレット を作成し、これをサービスアカウントに追加する必要があります。
セキュリティー保護されたレジストリーの .dockercfg ファイルがある場合、以下を実行してそのファイルからシークレットを作成できます。
oc create secret generic <pull_secret_name> \ --from-file=.dockercfg=<path/to/.dockercfg> \ --type=kubernetes.io/dockercfg
$ oc create secret generic <pull_secret_name> \
--from-file=.dockercfg=<path/to/.dockercfg> \
--type=kubernetes.io/dockercfg
または、$HOME/.docker/config.json ファイルがある場合は以下を実行します。
oc create secret generic <pull_secret_name> \ --from-file=.dockerconfigjson=<path/to/.docker/config.json> \ --type=kubernetes.io/dockerconfigjson
$ oc create secret generic <pull_secret_name> \
--from-file=.dockerconfigjson=<path/to/.docker/config.json> \
--type=kubernetes.io/dockerconfigjson
セキュリティー保護されたレジストリーの Docker 認証情報がない場合は、以下を実行してシークレットを作成できます。
oc create secret docker-registry <pull_secret_name> \ --docker-server=<registry_server> \ --docker-username=<user_name> \ --docker-password=<password> \ --docker-email=<email>
$ oc create secret docker-registry <pull_secret_name> \
--docker-server=<registry_server> \
--docker-username=<user_name> \
--docker-password=<password> \
--docker-email=<email>
Pod のイメージをプルするためのシークレットを使用するには、そのシークレットをサービスアカウントに追加する必要があります。この例では、サービスアカウントの名前は Pod が使用するサービスアカウントの名前に一致している必要があります。 default はデフォルトのサービスアカウントです。
oc secrets link default <pull_secret_name> --for=pull
$ oc secrets link default <pull_secret_name> --for=pull
ビルドイメージのプッシュおよびプルにシークレットを使用するには、シークレットは Pod 内でマウント可能である必要があります。以下でこれを実行できます。
oc secrets link builder <pull_secret_name>
$ oc secrets link builder <pull_secret_name>
13.5.2.1. 委任された認証を使用したプライベートレジストリーからのプル リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
プライベートレジストリーは認証を別個のサービスに委任できます。この場合、イメージプルシークレットは認証およびレジストリーのエンドポイントの両方に対して定義されている必要があります。
Red Hat Container Catalog のサードパーティーのイメージは Red Hat Connect Partner Registry (registry.connect.redhat.com
) から提供されます。このレジストリーは認証を sso.redhat.com
に委任するため、以下の手順が適用されます。
委任された認証サーバーのシークレットを作成します。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow プライベートレジストリーのシークレットを作成します。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
Red Hat Connect Partner Registry (registry.connect.redhat.com
) は自動生成される dockercfg
シークレットタイプを受け入れません (BZ#1476330)。汎用のファイルベースのシークレットは docker login
コマンドで生成されるファイルを使用して作成する必要があります。