3.3.7. NSS 共有データベース
NSS 3.12 で導入された NSS 共有データベース形式は、Red Hat Enterprise Linux 6 で利用可能となりました。これには、アクセスおよびユーザビリティーを改善する数多くの機能とコンポーネントが含まれています。
これには NSS 認証およびキーデータベースが含まれており、これらは SQLite ベースで同時アクセスを可能にします。レガシーの
key3.db
と cert8.db
も key4.db
と cert9.db
と呼ばれる新たな SQL データベースで置換されています。これらの新規データベースは PKCS #11 トークンオブジェクトを保存します。これらは、現在 cert8.db
および key3.db
に保存されているものと同一のものです。
共有データベースのサポートがあることで、システムワイドの NSS データベースが可能になります。これは
/etc/pki/nssdb
に配置されており、ここではグローバルに信頼された CA 認証がすべてのアプリケーションでアクセス可能になります。rv = NSS_InitReadWrite("sql:/etc/pki/nssdb");
コマンドは、アプリケーション用に NSS を初期化します。アプリケーションを root 権限で実行中の場合は、システムワイドのデータベースが読み込みおよび書き込みで利用可能になります。しかし、アプリケーションが通常のユーザー権限で実行中の場合は、読み込み可能のみとなります。
また、NSS 用の PEM PKCS #11 モジュールは、PEM 形式ファイルに保存されているメモリ認証書およびキーへのアプリケーションのロードを可能にします (たとえば、openssl 作成のものなど)。