4.7. Software Collections および scl-utils
Software Collections を使うと、システム上で複数バージョンの同一 RPM パッケージをビルドして、同時にインストールすることが可能になります。Software Collections は、従来の RPM パッケージマネジャーがインストールするパッケージのシステムバージョンに影響を与えません。
システム上で Software Collections のサポートを有効にするには、シェルプロンプトで
root
として以下を入力して scl-utils パッケージをインストールします。
~]# yum install scl-utils
scl-utils パッケージは scl ツールを提供します。これは Software Collection を有効にし、Software Collection 環境でアプリケーションを実行します。
scl ツールの一般的な使用方法は、以下の構文の使用で説明できます。
scl
action software_collection_1 software_collection_2 command
例4.1 アプリケーションの直接実行する
software_collection_1 と呼ばれる Software Collection
--version
オプションで Perl を直接実行するには、以下のコマンドを実行します。
scl enable software_collection_1 'perl --version'
例4.2 複数の Software Collection を有効にして、シェルを実行する
複数の Software Collection を有効にした環境で Bash シェルを実行するには、以下のコマンドを実行します。
scl enable software_collection_1 software_collection_2 bash
上記のコマンドは、software_collection_1 および software_collection_2 と呼ばれる 2 つの Software Collection を有効にします。
例4.3 ファイルに保存されたコマンドを実行する
ファイルに保存された多くのコマンドを Software Collection 環境で実行するには、以下のコマンドを実行します。
cat cmd | scl enable software_collection_1 -
上記のコマンドは、software_collection_1 と呼ばれる Software Collection 環境の
cmd
ファイルに保存されているコマンドを実行します。
Software Collections および
scl-utils
に関する詳細情報は、Red Hat Software Collections 1.2 Beta Packaging Guide を参照してください。