2.7. ハードウェアに関する考慮事項
GFS2 ファイルシステムを導入する際には、以下のようなハードウェア考慮事項を検討する必要があります。
- より高品質なストレージオプションを使用するGFS2 は、iSCSI や Fibre Channel over Ethernet (FCoE) など低コストの共有ストレージオプションで稼働可能ですが、キャッシュ容量が大きな高品質のストレージを購入するとパフォーマンスが向上します。Red Hat は、ファイバーチャンネル相互接続の SAN ストレージ上で大半の品質テスト、健全性テスト、パフォーマンステストを行っています。何かを導入する場合はまずテストを実施してから導入に移るというのが常に原則です。
- 導入前にネットワーク機器をテストする高品質の高速ネットワーク機器を使用することにより、クラスターの通信および GFS2 が高速化され、信頼性が向上しますが、一番高いハードウェアを選択して購入する必要はありません。高額なネットワークスイッチのなかには
fcntl
ロック (flock) の受け渡しに使用されるマルチキャストパケットの受け渡しで問題があるものがあります。一方、安価で普通のネットワークスイッチであっても高速で信頼できるものもあります。完全な実稼働環境に導入する前に機器をテストしておくのが一般的には原則です。