A.2. gfs2_quota コマンドを使用したクォータの上限と使用状況の表示
特定のユーザーやグループに関するクォータの上限と現在の使用状況を
gfs2_quota get
コマンドを使って表示します。クォータファイルの全内容については gfs2_quota list
コマンドを使用すると表示できます。ハードリミット、ソフトリミット、値がゼロ以外に設定された全 ID が一覧表示されます。
使用方法
ユーザーのクォータ上限の表示
gfs2_quota get -uUser
-fMountPoint
グループのクォータ上限の表示
gfs2_quota get -gGroup
-fMountPoint
クォータファイル全体の表示
gfs2_quota list -f MountPoint
User
- 特定のユーザーに関する情報を表示するためのユーザー ID。パスワードファイルからのユーザー名または UID 番号を使用できます。
Group
- 特定のグループに関する情報を表示するためのグループ ID。グループファイルからのグループ名または GID 番号を使用できます。
MountPoint
- 動作を適用する GFS2 ファイルシステムです。
コマンドの出力
gfs2_quota
コマンドを使用すると、GFS2 クォータ情報は、次のように表示されます。
userUser
: limit:LimitSize
warn:WarnSize
value:Value
groupGroup
: limit:LimitSize
warn:WarnSize
value:Value
LimitSize
、WarnSize
、および Value
の数 (値) は、デフォルトではメガバイト単位になっています。コマンドラインに -k
、-s
、または -b
のフラグを追加すると、単位はそれぞれキロバイト、セクター、ファイルシステムブロックに変更されます。
User
- データが関連付けされているユーザー名または ID。
Group
- データが関連付けされているグループ名または ID。
LimitSize
- ユーザーまたはグループに対して設定されるハードリミット。上限が設定されていない場合には、この値はゼロになります。
Value
- ユーザーまたはグループが使用するディスク領域の実際のサイズ。
コメント
クォータ情報を表示する時に、
-n
オプションをコマンドラインに追加すると、gfs2_quota
コマンドは、UID や GID を名前に解決しません。
コマンドラインに
-d
オプションを追加すると、GFS2 の隠しファイルに割り当てられている領域が root の UID および GID の表示値から除外されます。gfs2_quota
の数値と du
コマンドの結果とを照合する場合に便利です。
例
以下の例は、ファイルシステム
/mygfs2
上のユーザーおよびグループで上限が設定されているかディスク領域を使用している全ユーザーおよびグループのクォータ情報が表示されます。
# gfs2_quota list -f /mygfs2
以下の例は、ファイルシステム
/mygfs2
上のグループ users
のクォータ情報をセクター単位で表示します。
# gfs2_quota get -g users -f /mygfs2 -s