4.17. Cron
4.17.1. Vixie cron と Cronie
Red Hat Enterprise Linux 6 には vixie-cron の代替として cronie パッケージが含まれています。これらのパッケージの主な違いは、定期的なジョブ (毎日、毎週、毎月) の実行方法にあります。Cronie は
/etc/anacrontab
ファイルを使用します。 このファイルのデフォルト状態を以下に示します。
# the maximal random delay added to the base delay of the jobs RANDOM_DELAY=45 # the jobs will be started during the following hours only START_HOURS_RANGE=3-22 # period in days delay in minutes job-identifier command 1 5 cron.daily nice run-parts /etc/cron.daily 7 25 cron.weekly nice run-parts /etc/cron.weekly @monthly 45 cron.monthly nice run-parts /etc/cron.monthly
これらの定期的なジョブはランダム遅延を含め 03:00 から 22:00 の時間帯で毎日一回実行されます。 例えば、 cron.daily は 5 分の強制遅延とそれに加えて 0 分から 45 分のランダム遅延があります。 4 時から 5 時の間で遅延なくジョブを実行することもできます。
RANDOM_DELAY=0 # or do not use this option at all START_HOURS_RANGE=4-5 # period in days delay in minutes job-identifier command 1 0 cron.daily nice run-parts /etc/cron.daily 7 0 cron.weekly nice run-parts /etc/cron.weekly @monthly 0 cron.monthly nice run-parts /etc/cron.monthly
cronie の機能を以下に示します。
/etc/anacrontab
内でのジョブ開始のランダムな遅延が可能です。- 定期的なジョブの時間幅を
/etc/anacrontab
で定義することができます。 - 各 cron テーブルに CRON_TZ 変数を付けそれ自体に定義したタイムゾーンを持たせることができます。
- デフォルトでは cron デーモンは inotify でテーブル内の変更をチェックします。
cronie と cronie-anacron の詳細については Red Hat Enterprise Linux 導入ガイドを参照してください。