4.9. NTP
NTP (Network Time Protocol) はコンピュータシステムのクロックをネットワーク経由で同期するのに使用されます。 Red Hat Enterprise Linux 6 では、デフォルトの
/etc/ntp.conf
設定ファイル内の次の行がコメントアウトされています。
#server 127.127.1.0 # local clock #fudge 127.127.1.0 stratum 10
この設定は、NTP サーバーか参照クロックに明確に同期される場合にのみ、
ntpd
がネットワーククライアントに時刻情報を配信するということになります。同期されない場合でも ntpd
が時間情報を提供するようにするには、上記 2 行のコメントを外して有効にする必要があります。
また、
ntpd
を -x
オプション (/etc/sysconfig/ntpd
ファイル内の OPTIONS で設定) で開始した場合または /etc/ntp/step-tickers
内にサーバーが指定されている場合、サービスは起動前に ntpdate
コマンドを実行しなくなります。ntpd
サービスとは別に単独で有効にできる ntpdate
サービスが使用できるようになります。この ntpdate
サービスはデフォルトでは無効になっています。使用は他のサービスが起動前に正確な時刻を必要とする場合に限ることを推奨します。これ以外の場合、後で時刻調節が ntpd
によって実施された時に正常に機能しなくなります。
デフォルトの NetworkManager 構成でこのサービスを実行すると問題に遭遇する場合があります。Red Hat Enterprise Linux 導入ガイドに説明してあるように、
NETWORKWAIT=1
を /etc/sysconfig/network
に追加すると修正できることがあります。
Red Hat Enterprise Linux 6.5 から
syslog
の ntpd
で使用される形式が変更されています。この変更はユーザーがログメッセージの解析を試行する際に影響します。また、ユーザーは ntp.conf
内の logconfig
オプションを使うとログ記録されるメッセージのタイプを設定できるようになります。