6.3. JDBC 永続性の設定
JDBC 永続ストアは JDBC 接続を使用してメッセージとバインディングデータをデータベーステーブルに保存します。テーブルのデータは AMQ Broker ジャーナルエンコーディングを使用してエンコードされます。サポートされるデータベースの詳細は、Red Hat カスタマーポータルの Red Hat AMQ 7 Supported Configurations を参照してください。
管理者は、組織の IT インフラストラクチャーの要件に基づいて、メッセージデータをデータベースに保管できます。ただし、データベースを使用すると、メッセージングシステムのパフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があります。具体的には、JDBC 経由でメッセージングデータをデータベーステーブルに書き込むと、ブローカーのパフォーマンスに大きなオーバーヘッドが発生します。
手順
-
適切な JDBC クライアントライブラリーをブローカーランタイムに追加します。これを行うには、関連する jar を
BROKER_INSTANCE_DIR/lib
ディレクトリーに追加します。 以下の例のように、
BROKER_INSTANCE_DIR/etc/broker.xml
設定ファイルのcore
要素の下にstore
要素を作成します。<configuration> <core> <store> <database-store> <jdbc-connection-url>jdbc:oracle:data/oracle/database-store;create=true</jdbc-connection-url> <jdbc-user>ENC(5493dd76567ee5ec269d11823973462f)</jdbc-user> <jdbc-password>ENC(56a0db3b71043054269d11823973462f)</jdbc-password> <bindings-table-name>BINDINGS_TABLE</bindings-table-name> <message-table-name>MESSAGE_TABLE</message-table-name> <large-message-table-name>LARGE_MESSAGES_TABLE</large-message-table-name> <page-store-table-name>PAGE_STORE_TABLE</page-store-table-name> <node-manager-store-table-name>NODE_MANAGER_TABLE</node-manager-store-table-name> <jdbc-driver-class-name>oracle.jdbc.driver.OracleDriver</jdbc-driver-class-name> <jdbc-network-timeout>10000</jdbc-network-timeout> <jdbc-lock-renew-period>2000</jdbc-lock-renew-period> <jdbc-lock-expiration>20000</jdbc-lock-expiration> <jdbc-journal-sync-period>5</jdbc-journal-sync-period> </database-store> </store> </core> </configuration>
- jdbc-connection-url
- データベースサーバーの完全な JDBC 接続 URL。接続 URL には、すべての設定パラメーターとデータベース名が含まれている必要があります。
- jdbc-user
- データベースサーバー用に暗号化されたユーザー名。設定ファイルで使用するユーザー名とパスワードの暗号化に関する詳細は、「設定ファイルのパスワードの暗号化」 を参照してください。
- jdbc-password
- データベースサーバー用に暗号化されたパスワード。設定ファイルで使用するユーザー名とパスワードの暗号化に関する詳細は、「設定ファイルのパスワードの暗号化」 を参照してください。
- bindings-table-name
- データのバインディングが保存されるテーブルの名前。このテーブル名を指定すると、干渉なしに複数のサーバー間で単一のデータベースを共有できます。
- message-table-name
- メッセージデータが保存されるテーブルの名前。このテーブル名を指定すると、干渉なしに複数のサーバー間で単一のデータベースを共有できます。
- large-message-table-name
- サイズの大きいメッセージと関連データが永続化されるテーブルの名前。さらに、クライアントがサイズの大きいメッセージをチャンクでストリーミングする場合に、チャンクはこのテーブルに保存されます。このテーブル名を指定すると、干渉なしに複数のサーバー間で単一のデータベースを共有できます。
- page-store-table-name
- ページストアディレクトリー情報が格納されるテーブルの名前。このテーブル名を指定すると、干渉なしに複数のサーバー間で単一のデータベースを共有できます。
- node-manager-store-table-name
- 共有ストア高可用性 (HA) がライブおよびバックアップブローカー向けにロックされ、他の HA 関連のデータがブローカーサーバーに保存されているテーブルの名前。このテーブル名を指定すると、干渉なしに複数のサーバー間で単一のデータベースを共有できます。共有ストア HA を使用する各ライブ/バックアップペアは、同じテーブル名を使用する必要があります。複数の (および関連性のない) ライブ/バックアップペア間で同じテーブルを共有できません。
- jdbc-driver-class-name
- JDBC データベースドライバーの完全修飾クラス名。サポートされるデータベースの詳細は、Red Hat カスタマーポータルの Red Hat AMQ 7 Supported Configurations を参照してください。
- jdbc-network-timeout
-
JDBC ネットワーク接続のタイムアウト (ミリ秒単位)。デフォルト値は 20000 ミリ秒です。共有ストア HA に JDBC を使用する場合は、
jdbc-lock-expiration
未満の値にタイムアウトを設定することが推奨されます。 - jdbc-lock-renew-period
- 現在の JDBC ロックの更新期間の長さ (ミリ秒単位)。この時間が経過すると、ブローカーはロックを更新できます。デフォルト値は 2000 ミリ秒です。
- jdbc-lock-expiration
-
jdbc-lock-renew-period
が経過する場合でも、現在の JDBC ロックがアクティブなとみなされる時間 (ミリ秒単位)。このプロパティーをjdbc-lock-renew-period
よりも大きな値に設定すると、ロックを所有するブローカーが更新中に予期しない遅延が発生してもすぐにロックが失われないようにします。有効期限の経過後、現在 JDBC ロックを所有しているブローカーによって JDBC ロックが更新されない場合、別のブローカーが JDBC ロックを確立できます。デフォルト値は 20000 ミリ秒です。 - jdbc-journal-sync-period
- ブローカージャーナルが JDBC と同期する期間 ( ミリ秒単位 )。デフォルト値は 5 ミリ秒です。