5.7. 満杯のストレージクラスターからのデータの削除
Ceph は、mon_osd_full_ratio
パラメーターで指定された容量に到達した OSD の I/O 操作を自動的に防ぎ、full osds
エラーメッセージを返します。
この手順では、このエラーを修正するために不要なデータを削除する方法を説明します。
mon_osd_full_ratio
パラメーターは、クラスターの作成時に full_ratio
パラメーターの値を設定します。その後は、mon_osd_full_ratio
の値を変更することはできません。full_ratio
値を一時的に増やすには、代わりに set-full-ratio
を増やします。
前提条件
- Ceph Monitor ノードへのルートレベルのアクセス。
手順
full_ratio
の現在の値を判別します。デフォルトでは0.95
に設定されます。[root@mon ~]# ceph osd dump | grep -i full full_ratio 0.95
set-full-ratio
の値を0.97
に一時的に増やします。[root@mon ~]# ceph osd set-full-ratio 0.97
重要Red Hat は、
set-full-ratio
を 0.97 を超える値に設定しないことを強く推奨します。このパラメーターを高い値に設定すると、リカバリーが難しくなります。その結果、OSD を完全に復元できなくなる可能性があります。パラメーターを
0.97
に正常に設定していることを確認します。[root@mon ~]# ceph osd dump | grep -i full full_ratio 0.97
クラスターの状態を監視します。
[root@mon ~]# ceph -w
クラスターの状態が
full
からnearfull
に変わると、不要なデータが削除されます。full_ratio
の値を0.95
に設定します。[root@mon ~]# ceph osd set-full-ratio 0.95
パラメーターを
0.95
に正常に設定していることを確認します。[root@mon ~]# ceph osd dump | grep -i full full_ratio 0.95
関連情報
- Red Hat Ceph Storage トラブルシューティングガイドの フル OSD セクション
- Red Hat Ceph Storage トラブルシューティングの Nearfull OSD セクション