第4章 Application Streams
複数のバージョンのユーザー空間コンポーネントが Application Streams として配信され、オペレーティングシステムのコアパッケージよりも頻繁に更新されます。これにより、プラットフォームや特定のデプロイメントの基盤となる安定性に影響を及ぼさずに、RHEL をより柔軟にカスタマイズできます。
Application Streams は以下の形式で利用できます。
- RPM 形式
- Software Collections
- Flatpak
以前の RHEL メジャーバージョンでは、一部の Application Streams が、RPM 形式の拡張として、モジュールとして使用できました。RHEL 10 では、Red Hat はパッケージング技術としてモジュールを使用する Application Streams を提供する予定がないため、RHEL 10 ではモジュールコンテンツは配布されません。
各 Application Stream コンポーネントには、RHEL 10 と同じか、それより短いライフサイクルが指定されています。RHEL ライフサイクルの詳細は、Red Hat Enterprise Linux Life Cycle および Red Hat Enterprise Linux Application Streams Life Cycle を参照してください。
RHEL 10 は、dnf install
コマンドを使用して RPM パッケージとしてインストールできる Application Stream の初期バージョンを提供します。
RPM 形式を使用する初期 Application Streams の中には、Red Hat Enterprise Linux 10 よりも短いライフサイクルのものがあります。
Application Stream のどのバージョンをインストールするかを決めるには、まず Red Hat Enterprise Linux Application Stream ライフサイクル を確認してください。
代替コンパイラーやコンテナーツールなど、迅速な更新を必要とするコンテンツは、代替バージョンを並行して提供しないローリングストリームで利用できます。
RHEL 10 で利用可能な Application Streams とそのアプリケーション互換性レベルは、パッケージマニフェスト を参照してください。アプリケーションの互換性レベルは、Red Hat Enterprise Linux 10: アプリケーション互換性ガイド ドキュメントで説明されています。