第21章 ソフトウェア管理


以下の章では、ソフトウェア管理に関する RHEL 9 と RHEL 10 の間の最も重要な変更点を説明します。

21.1. DNF の主な変更点

リポジトリーのメタデータがデフォルトでダウンロードされなくなる

以前は、リポジトリーのメタデータをダウンロードすると、ファイルリストのメタデータがデフォルトでダウンロードされていました。ファイルリストのメタデータは大きく、通常は必要ありません。この更新により、このメタデータはデフォルトでダウンロードされなくなり、応答性が向上し、ディスク領域が節約されます。ファイルリストメタデータもリポジトリーからダウンロードまたは更新されなくなり、dnf コマンドを実行しても DNF トランザクションにロードされなくなります。dnf コマンドにファイルリストメタデータが必要な場合、またはファイル関連の引数が含まれている場合、メタデータは自動的にロードされます。

注記

パッケージに、ファイルリストメタデータを解決する必要があるファイルパス依存関係がある場合、依存関係解決エラーと次のヒントが表示されてトランザクションは失敗します。

(try to add '--skip-broken' to skip uninstallable packages or '--setopt=optional_metadata_types=filelists' to load additional filelists metadata)
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注記

デフォルトのファイルリストメタデータのダウンロードを再度有効にする場合は、/etc/dnf/dnf.conf 設定ファイルの optional_metadata_types オプションに filelists 値を追加します。

DNF debug プラグインが削除される

dnf debug-dump コマンドと dnf debug-restore コマンドが含まれていた DNF debug プラグインは、dnf-plugins-core パッケージから削除されました。シナリオに応じて、代わりに次のいずれかのコマンドを使用できます。

  • dnf list --installed または dnf repoquery --installed を実行すると、システムにインストールされているパッケージがリスト表示されます。
  • dnf repolist -v を実行すると、システムで有効になっているリポジトリーがリスト表示されます。
  • dnf install $(</tmp/list) を実行すると、ソースシステムにインストールされているパッケージをターゲットシステムにレプリケートします。以下に例を示します。

    1. ソースシステムにインストールされているパッケージのリストを /tmp/list ファイルに保存します。

      $ dnf repoquery --installed >/tmp/list
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    2. /tmp/list ファイルをターゲットシステムにコピーします。
    3. ターゲットシステムでパッケージをレプリケートします。

      $ dnf install $(</tmp/list)"
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libreport ライブラリーのサポートが削除される

libreport ライブラリーのサポートは DNF から削除されました。バグレポートに DNF ログを添付する場合は、手動で行うか、別のメカニズムを使用して行う必要があります。

dnf-plugins-core がバージョン 4.7.0 にリベースされる

dnf-plugins-core パッケージはバージョン 4.7.0 にリベースされ、新しい python3-dnf-plugin-pre-transaction-actions パッケージが提供されます。このパッケージには、RPM トランザクションの開始時にコマンドを実行できる新しい pre-transaction-actions DNF プラグインが含まれています。詳細は、システムの dnf-pre-transaction-actions(8) man ページを参照してください。

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