15.3. イメージ作成
RHEL 10 では、以前のバージョンに比べて次の機能拡張が導入されています。
RHEL Image Builder 用の新しいプラグインが利用可能になる
RHEL Image Builder の cockpit-composer パッケージが非推奨となり、新しい cockpit-image-builder パッケージに置き換えられました。
RHEL Image Builder で、高度なパーティショニングによるディスクイメージの作成がサポートされる
カスタムのマウントオプション、LVM ベースのパーティション、LVM ベースの SWAP などにより、ブループリント内のパーティションをカスタマイズし、高度なパーティションレイアウトを使用してディスクイメージを作成できます。
ISO イメージの作成時にキックスタートファイルを注入できる
ISO イメージをビルドするときに、ブループリントカスタマイズフィールド [customization.installer] を使用して独自のキックスタートファイルを注入できます。カスタマイズにより、有人インストール、部分的インストール、または完全無人インストールを選択できます。
RHEL 10 ではオンプレミスから openstack イメージタイプが削除される
RHEL Image Builder で Openstack イメージタイプがサポートされなくなりました。Openstack イメージは、qcow2 イメージタイプを使用してビルドできます。
RHEL 10 Public のディスクイメージに予測可能なネットワークインターフェイス名が付けられるようになる
net.ifnames=0 kernel パラメーターがカーネル引数から削除され、すべてのシステムで予測可能なネットワークインターフェイス名が使用されるようになりました。
RHEL 10 ディスクイメージで、事前ビルドされたディスクイメージの /boot パーティションがなくなる
AWS や KVM などのディスクイメージに個別の /boot パーティションがなくなりました。これにより、次の点が向上します。
-
/bootパーティションの容量不足などのエラーが発生しません。 -
LVM 上の
/を含むディスクイメージは/bootパーティションを保持します。 - RHEL イメージでは、この変更は機密コンピューティングを対象としています。
-
/bootパーティションがディスク領域を使い果たしてしまうことを防ぎます。これは、/bootが別のパーティションにある場合によく発生していました。その結果、運用上の失敗の可能性が低くなります。
squashfs パッケージが非推奨となる
squashfs パッケージは非推奨となり、今後の RHEL のメジャーリリースで削除される予定です。代替案として、dracut パッケージでは erofs のマウントがサポートされるようになりました。
RHEL for Edge イメージタイプをビルドするための RHEL Image Builder サポートの更新
RHEL Image Builder は、RHEL 9 の Edge イメージのビルドを引き続きサポートしますが、RHEL 10 の Edge イメージのビルドはサポートしません。RHEL イメージモードを使用して、RHEL for Edge イメージをビルドできます。Image Mode for RHEL を使用したオペレーティングシステムの構築、デプロイ、管理 を参照してください。
gdisk は boot.iso で非推奨となる
gdisk プログラムは、boot.iso イメージタイプでは非推奨となりました。キックスタートでは引き続き gdisk を使用できます。ただし、boot.iso イメージタイプの場合、parted ユーティリティーなど、GPT ディスクを処理するための他のツールも利用できます。