8.2. セキュリティーベースラインに従ってハードニングされたシステムのアップグレード
RHEL 10 へのアップグレードを正常に実行した後、システムを完全にハードニングするには、OpenSCAP スイートによって提供される自動修復を使用できます。
OpenSCAP 修復は、PCI-DSS、OSPP、または ACSC Essential Eight などのセキュリティーベースラインに、お使いのシステムを合わせます。設定コンプライアンスに関する推奨事項は、セキュリティーオファリングが進化したため、RHEL のメジャーバージョン間で異なります。
ハードニング済みの RHEL 9 システムをアップグレードする場合、Leapp ユーティリティーは、完全なハードニングを維持するための直接的な手段を 提供していません。コンポーネント設定の変更によっては、アップグレード中にシステムが RHEL 10 の推奨設定から逸脱する可能性があります。
RHEL 9 と RHEL 10 のスキャンに同じ SCAP コンテンツを使用することはできません。システムのコンプライアンスが Red Hat Satellite や Red Hat Lightspeed などのツールで管理されている場合は、管理プラットフォームを更新してください。
自動修復の代わりに、OpenSCAP で生成されたレポートに従って、手動で変更を行うことができます。コンプライアンスレポートの生成は、設定コンプライアンスを確保するためのシステムのスキャン を参照してください。
自動修復は、デフォルト設定の RHEL システムで対応しています。アップグレード後にシステム設定が変更されたため、自動修復を実行しても、システムが必要なセキュリティープロファイルに完全に準拠しない場合があります。一部の要件を手動で修正する必要がある場合があります。
次の手順の例では、PCI-DSS プロファイルに従ってシステム設定をハードニングします。
前提条件
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scap-security-guideパッケージが RHEL 10 システムにインストールされている。
手順
適切なセキュリティーコンプライアンスデータストリームの
.xmlファイルを見つけます。$ ls /usr/share/xml/scap/ssg/content/ … ssg-rhel10-ds.xml …詳細は、設定コンプライアンスのプロファイルの表示 セクションを参照してください。
適切なデータストリームから選択したプロファイルに従って、システムを修正します。
# oscap xccdf eval --profile <profile_ID> --remediate /usr/share/xml/scap/ssg/content/ssg-rhel10-ds.xml<profile_ID>は、システムをハードニングする際に準拠する必要があるプロファイルの ID に置き換えます。RHEL 10 でサポートされているプロファイルの完全なリストは、RHEL 10 でサポートされている SCAP Security Guide プロファイル を参照してください。警告--remediateオプションを有効にしてシステム評価を実行した場合、慎重に行わないと、システムが機能不全に陥る場合があります。Red Hat は、セキュリティーハードニング関連の修復によって行われた変更を自動的に元に戻す方法は提供していません。修復は、デフォルト設定の RHEL システムで対応しています。インストール後にシステムが変更した場合は、修正を実行しても、必要なセキュリティープロファイルに準拠しない場合があります。システムを再起動します。
# reboot
検証
システムがプロファイルに準拠していることを確認し、結果を HTML ファイルに保存します。
$ oscap xccdf eval --report pcidss_report.html --profile pci-dss /usr/share/xml/scap/ssg/content/ssg-rhel10-ds.xml