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11.3. 特に注意を要する事項について

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本セクションでは、ストレージの設定で特に注意を要する事項について記載しています。

/home、/opt、/usr/local には別々のパーティションを用意する

将来的にシステムのアップグレードが想定される場合、/home/opt、および /usr/local は別々のデバイスに配置します。これにより、ユーザーおよびアプリケーションデータを保存しながら、オペレーティングシステムを含むデバイス/ファイルシステムを再フォーマットできます。

IBM System Z における DASD デバイスと zFCP デバイス

IBM System Z のプラットフォームでは、DASD デバイスと zFCP デバイスは Channel Command Word (CCW) メカニズムで設定されます。CCW のパスをシステムに明示的に追加してからオンラインにする必要があります。DASD デバイスの場合、これは単純に、起動コマンドラインか、CMS 設定ファイル内で DASD= パラメーターにデバイス番号 (またはデバイス番号の範囲) を記載することを意味します。
zFCP デバイスの場合は、デバイス番号、論理ユニット番号 (LUN)、および ワールドワイドポート名 (WWPN) を記載する必要があります。zFCP が初期化されると CCW パスにマッピングが行われます。起動コマンドライン (または CMS 設定ファイル内) の FCP_x= の行を使用して、インストーラーに対してこの情報を指定することができます。

LUKS を使用したブロックデバイスの暗号化

LUKS/dm-crypt を使用してブロックデバイスを暗号化するとデバイス上に存在しているフォーマットがすべて破棄されます。このため、まず暗号化するデバイスが存在する場合はそのデバイスを選択してください。次に、新しいシステムのストレージ設定をインストールプロセスの一部としてアクティブにします。

古い BIOS RAID メタデータ

ファームウェア RAID 用に設定したシステムのディスクに残っている RAID メタデータを 削除しないまま でそのディスクをシステムから移動すると、Anaconda がディスクを正常に検出できなくなる場合があります。
警告
ディスクから RAID メタデータを削除または消去すると、保存データがすべて破棄される可能性があります。Red Hat では、これを実行する前に必ずバックアップを取っておくことをお勧めします。
ディスクから RAID メタデータを削除するには、以下のコマンドを使用します。
dmraid -r -E /device/
RAID デバイスの管理の詳細は、man dmraid および 17章RAID (Redundant Array of Independent Disks) を参照してください。

iSCSI の検出および設定

iSCSI ドライブのプラグアンドプレイ検出の場合には、iBFT 起動が可能な ネットワークインターフェースカード (NIC) のファームウェアで設定を行ってください。インストール時の iSCSI ターゲットの CHAP 認証がサポートされています。ただし、インストール時の iSNS 検出はサポートされていません。

FCoE の検出および設定

fibre-channel over ethernet (FCoE) ドライブのプラグアンドプレイ検出は、EDD で起動可能な NIC のファームウェアで設定を行ってください。

DASD

インストール中に ダイレクトアクセスストレージデバイス (DASD) を追加したり設定したりすることはできません。このデバイスは CMS 設定ファイル内で指定してください。

DIF/DIX を有効にしているブロックデバイス

DIF/DIX は、特定の SCSI ホストバスのアダプターおよびブロックデバイスで提供されているハードウェアチェックサムの機能です。DIF/DIX を有効にすると、ブロックデバイスが汎用のブロックデバイスとして使用されているとエラーが発生します。DIF/DIX チェックサムの計算後はバッファーされたデータが上書きされないようにするためのインターロックがバッファー書き込みパス内にないため、バッファーされた入出力または mmap(2) ベースの入出力が正常に動作しなくなります。
これにより、I/O はチェックサムエラーで失敗します。すべてのブロックデバイス (またはファイルシステムベース) のバッファーされた入出力または mmap(2) 入出力に対する共通の問題となるため、上書きによるこれらのエラーを回避することはできません。
このため、DIF/DIX を有効にしているブロックデバイスは O_DIRECT を使用するアプリケーションでのみ使用するようにしてください。こうしたアプリケーションはローブロックデバイスを使用するはずです。また、XFS ファイルシステムを通して発行されるのが O_DIRECT 入出力のみである限り、DIF/DIX が有効になっているブロックデバイスで XFS ファイルシステムを使用しても安全です。特定の割り当て動作を行う際にバッファーされた入出力にフォールバックを行わないファイルシステムは XFS のみです。
DIF/DIX チェックサムの計算後に入出力データが変更しないようにするのは常にアプリケーションの役目となるため、DIF/DIX を使用できるアプリケーションを O_DIRECT 入出力および DIF/DIX ハードウェアでの使用を目的として設計されたアプリケーションに限ってください。
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