6.5. インストールおよび起動
NVDIMM コマンドがインストール後にキックスタートスクリプトファイル anaconda-ks.cfg
に追加される
インストーラーは、システムのインストールに使用する設定と同等のキックスタートスクリプトを作成します。このスクリプトは、/root/anaconda-ks.cfg
ファイルに保存されます。以前は、グラフィカルユーザーインターフェイスを使用して RHEL をインストールすると、Non-Volatile Dual In-line Memory (NVDIMM)デバイスの設定に使用される nvdimm
コマンドがこのファイルに追加されませんでした。このバグは修正され、キックスタートファイルに期待どおりに nvdimm
コマンドが含まれるようになりました。
(BZ#1620109)
グラフィカルインストールプログラムで無効なパスフレーズが許可されなくなる
以前は、グラフィカルインストールプログラムを使用して RHEL 7 をインストールすると、Partitioning Disk Encryption Passphrase ダイアログボックスの passphrase フィールドを空のままにし、Save Passphrase ボタンをクリックし、パーティション設定タスクを完了できました。その結果、パーティション設定が間違っており、ディスク暗号化プロセスをキャンセルするか、有効なパスフレーズを入力する必要がありました。今回の更新により、有効かつ空でないパスフレーズを入力する場合にのみ、Save Passphrase ボタンを使用できます。
(BZ#1489713)
カーネル起動パラメーター version
または inst.version
を指定しても、インストールプログラムが停止しなくなります。
以前では、version
または inst.version
のブートパラメーターを指定してカーネルコマンドラインからインストールプログラムを起動すると、バージョン (例: anaconda 30.25.6
) が表示され、インストールプログラムが停止していました。
今回の更新で、カーネルコマンドラインからインストールプログラムを起動した場合に、version
パラメーターおよび inst.version
パラメーターが無視されるため、インストールプログラムは停止しません。
(BZ#1637112)
RHEL 7.7 グラフィカルインストールで、対応している NVDIMM デバイスセクターサイズが表示されるようになりました。
以前は、グラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)を使用して NVDIMM デバイスを設定する場合は、サポートされていないセクターサイズを入力できました。警告メッセージは表示されず、その結果、再設定エラーが発生しました。今回の更新では、セクターサイズダイアログボックスに、サポートされているセクターサイズ( 512
および 4096
)のみを表示するドロップダウンリストが含まれるようになりました。
(BZ#1614049)
cockpit-composer
から開始されたジョブのキャンセルが失敗しなくなりました。
イメージビルドプロセスは、イメージビルドのキャンセルをサポートしていませんでした。その結果、composer-cli compose cancel
を使用して cockpit-composer
GUI から開始されたジョブをキャンセルすると、ハングした Compose API サーバーがハングし、新たにキューに入れられたジョブビルドが開始されず、待機状態のままになります。この問題を修正するために、イメージビルドプロセスをキャンセルする機能が実装されています。その結果、cockpit-composer
から開始されたジョブをキャンセルしても失敗しなくなりました。
rpm
コマンドが --setcaps
および --restore
オプションをサポートするようになりました。
今回の更新で、rpm
コマンドに --setcaps
および --restore
オプションが追加されました。
--setcaps
オプションは、必要なパッケージ内のファイルの機能を設定します。構文は次のとおりです。
rpm --setcaps _PACKAGE_NAME_
--restore
オプションは、必要なパッケージ内のファイルの所有者、グループ、パーミッション、および機能を復元します。構文は次のとおりです。
rpm --restore _PACKAGE_NAME_
GRUB 2 regexp
コマンドが欠落しなくなりました。
以前は、Grand Unified Bootloader バージョン 2 (GRUB2) の regexp
コマンドを提供するモジュールが GRUB2 EFI バイナリーにありませんでした。その結果、セキュアブートが有効になっている UEFI システムでは、regexp
を使用すると error: can't find command 'regexp'
というメッセージが表示され、失敗していました。今回の更新では、regexp
を提供するモジュールが GRUB2 EFI バイナリーに含まれ、上記の状況で正常に機能するようになりました。
(BZ#1630678)