8.8. サーバーおよびサービス
mysql_install_db
を使用した MariaDB の手動初期化が失敗する
MariaDB データベースを初期化する mysql_install_db
スクリプトは、バイナリーが /usr/bin/
にある状態で、/usr/libexec/
ディレクトリーから resolveip
バイナリーを呼び出します。したがって、mysql_install_db
を使用したデータベースの手動初期化に失敗します。
この問題を回避するには、resolveip
バイナリーの実際の場所へのシンボリックリンクを作成します。
ln -s /usr/bin/resolveip /usr/libexec/resolveip
シンボリックリンクが作成されると、mysql_install_db
は resolveip
を正常に特定し、手動データベースの初期化に成功します。
または、--rpm
オプションを指定して mysql_install_db
を使用します。この場合、mysql_install_db
は resolveip
バイナリーを呼び出しないため、失敗しません。
(BZ#1731062)
mysql-connector-java
が MySQL 8.0 で動作しない
RHEL 7 で提供される mysql-connector-java
データベースコネクターは、MySQL 8.0 データベースサーバーでは機能しません。この問題を回避するには、Red Hat Software Collections の rh-mariadb103-mariadb-java-client
データベースコネクターを使用します。
balanced
Tuned プロファイルを使用すると、無害なエラーメッセージが表示されます。
このプロファイルが適用される際に、cpufreq_conservative
カーネルモジュールが読み込まれる方法で、balanced
Tuned プロファイルが変更されました。ただし、cpufreq_conservative
はカーネルに組み込まれているため、モジュールとしては利用できません。したがって、balanced
プロファイルを使用すると、以下のエラーメッセージが /var/log/tuned/tuned.log
ファイルに表示されることがあります。
tuned.utils.commands: Executing modinfo error: modinfo: ERROR: Module cpufreq_conservative not found. tuned.plugins.plugin_modules: kernel module 'cpufreq_conservative' not found, skipping it tuned.plugins.plugin_modules: verify: failed: 'module 'cpufreq_conservative' is not loaded'
このようなエラーメッセージは無害であるため、無視しても問題はありません。ただし、エラーを排除するには、balanced
プロファイルを上書きして、Tuned がカーネルモジュールのロードを試行しないようにします。
たとえば、以下の内容で /etc/tuned/balanced/tuned.conf
ファイルを作成します。
[main] include=balanced [modules] enabled=0
php-mysqlnd
データベースコネクターが MySQL 8.0 で動作しない
MySQL 8.0 ではデフォルトの文字セットが utf8mb4
に変更になりましたが、この文字セットは php-mysqlnd
データベースコネクターではサポートされません。そのため、php-mysqlnd
がデフォルト設定で接続できません。この問題を回避するには、既知の文字セットを MySQL サーバー設定のパラメーターとして指定します。たとえば、/etc/opt/rh/rh-mysql80/my.cnf.d/mysql-server.cnf
ファイルを read に変更します。
[mysqld] character-set-server=utf8