8.10. コンパイラーおよび開発ツール
すべてのアーキテクチャーで pip
を使用して SciPy をインストールできます。
以前は、openblas-devel
パッケージには OpenBLAS ライブラリーの pkg-config ファイルが含まれていませんでした。その結果、特定のシナリオでは、OpenBLAS でコンパイル中に pkgconf
ユーティリティーを使用してコンパイラーとリンカーのフラグを決定することができませんでした。たとえば、これにより、64 ビット IBM Z および IBM Power Systems のリトルエンディアンアーキテクチャー上で pip install scipy
コマンドが失敗します。
この更新により、サポートされているすべてのアーキテクチャーの openblas-devel
パッケージに openblas.pc
ファイルが追加されます。その結果、pip
パッケージインストーラーを使用して SciPy ライブラリーをインストールできます。
Bugzilla:2115722
go
の関数でメモリーリークが発生しなくなりました。
以前は、EVP_PKEY_sign_raw
関数と EVP_PKEY_verify_raw
関数が、メモリーをクリーンアップするために free を呼び出しませんでした。その結果、メモリーがリークし、メモリーを回復できませんでした。この更新により、EVP_PKEY_sign_raw
関数と EVP_PKEY_verify_raw
関数が free を呼び出すようになり、メモリーリークが発生しなくなりました。
Bugzilla:2132767
golang
が x509 FIPS モードで 4096 ビットキーをサポートするようになりました。
以前は、golang
は x509 FIPS モードの 4096 ビットキーをサポートしていませんでした。その結果、ユーザーが 4096 ビットのキーを使用すると、プログラムがクラッシュしました。この更新により、golang
は x509 FIPS モードで 4096 ビットキーをサポートするようになりました。
SELinux が有効なときに、libff
が実行可能メモリーをプローブできるようになりました。
デフォルトでは、SELinux が有効な場合、libffi
は実行可能メモリーをプローブしません。その結果、SELinux が有効な場合、他のプロセスをすぐに実行せずに libffi
クロージャーと fork()
を使用するプログラムが予期せず終了します。今回の更新により、libffi
が /etc/sysconfig/libffi-force-shared-memory-check-first
ファイルを検索し、存在する場合は、SELinux が有効かどうかに関係なく、実行可能メモリーをプローブするようになります。その結果、libffi
を使用するプログラムが、SELinux が有効な場合でも、クラッシュすることなく安全に fork()
を実行できるようになります。
golang
の OpenSSL
バインディングにビッグエンディアンのサポートを実装しました。
以前は、golang
の OpenSSL
バインディングはビッグエンディアンをサポートしていなかったため、BigInt
値の変換で潜在的な問題が発生していました。その結果、暗号化ルーチンがこの変換を実行できませんでした。この問題を解決するために、golang
の OpenSSL
バインディングにビッグエンディアンのサポートが実装されました。その結果、BigInt
からの変換が成功し、テストも期待どおりに合格するようになりました。