6.3. ハードウェア正常性サブテスト


ハードウェア正常性サブテストでは、ハードウェアがサポートされているか、要件を満たしているか、既知のハードウェアの脆弱性がないかをテストすることで、システムの正常性を確認します。このサブテストでは以下のことを行います。

  • Red Hat Enterprise Linux (RHEL) カーネルがハードウェアをサポート対象外のものと認識していないことを確認します。カーネルはサポート対象外のハードウェアを認識すると、システムログにサポート対象外のハードウェアに関するメッセージを表示したり、サポート対象外のカーネルテイントをトリガーしたりします。このサブテストは、サポートされていない設定や環境で Red Hat 製品を実行した場合に生じる可能性のある実稼働環境でのリスクからお客様を守るためのものです。

    ハイパーバイザー、パーティション、クラウドインスタンス、その他の仮想マシンがある場合、カーネルは、仮想マシンから RHEL に提示されたハードウェアデータに基づいて、サポート対象外のハードウェアに関するメッセージやテイントをトリガーすることがあります。

  • テスト対象のシステム (SUT) がハードウェアの最小要件を満たしていることを確認します。

    • RHEL 8 および 9: 最小システム RAM が、CPU 論理コアあたり 1.5 GB である必要があります。
    • RHEL 7: 最小システム RAM が、CPU 論理コアあたり 1 GB である必要があります。
  • カーネルがハードウェアの既知の脆弱性を報告しているかどうか、それらの脆弱性に緩和策があるかどうか、その緩和策によって脆弱性が解決されているかどうかをチェックします。多くの緩和策は自動的に適用されるため、お客様が脆弱性を解決するために積極的に行動する必要はありません。また、緩和策を適用できない場合があります。その他のほとんどのケースでは、システム BIOS/ファームウェアの設定変更が必要ですが、あらゆる状況でお客様が設定を変更できるわけではありません。
  • システムにオフラインの CPU が存在しないことを確認します。
  • 同時マルチスレッド (SMT) がシステムで利用可能か、有効か、アクティブかどうかを確認します。

これらのテストのいずれかに失敗すると、テストスイートから WARN が出力され、パートナーは、正しく意図された動作をするかどうかを検証する必要があります。

合格の基準

  • カーネルに、UNSUPPORTEDHARDWARE テイントビットが設定されていない。
  • カーネルがサポート対象外のハードウェアに関するシステムメッセージを報告していない。
  • カーネルが、緩和策のある脆弱性を脆弱として報告していない。
  • カーネルが、論理コアとインストールされたメモリーの比率が範囲外であると報告していない。
  • カーネルがオフライン状態の CPU を報告していない。
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