2.16. Telemetry


本項では、Telemetry サービスの最も重要な新機能および変更点について説明します。
大規模な OpenStack Telemetry Metrics (gnocchi)
Telemetry は MongoDB と Telemetry API を使用してメトリックを保管していました。メトリックの保存時のパフォーマンスは許容可能でしたが、保管された情報の取得と活用ができなかったため、用途が限定されていました。
OpenStack Telemetry Metrics (gnocchi) サービスは、新たに配布された Selective Acknowledgement (SACK) のメカニズムと gnocchi-metricd デーモンのスケジューリングアルゴリズムを使用して、大規模な環境でのパフォーマンスを向上させます。デフォルトの設定は、大型のクラウドデプロイメントに適応するように機能が拡張されました。
Intel Cache Monitoring Technology (CMT)
Cache Monitoring Technology (CMT) により、Intel プラットフォーム上のキャッシュ関連の統計を監視することができます。Telemetry は、collectd デーモンを使用した CMT レポート機能をサポートするようになりました。
今回のリリースでは、各仮想マシンの L3 キャッシュの使用状況の統計を収集するための新しいメーターが追加されました。cmt プラグインは、nova-libvirt.yaml ファイルの LibvirtEnabledPerfEvents パラメーターで有効化することができます。
Telemetry サービスのコンテナー化
今回のリリースでは、Red Hat OpenStack Platform では、コンテナーを使用してサービスをホストするクラウドを作成できるようになりました。ホストノード上では、各サービスがそれぞれ独自のコンテナーで分離されます。各コンテナーは、ホストの独自のネットワークに接続し、そのネットワークを共有します。 その結果、ホストは各サービスの API ポートをそのサービス独自のネットワークで公開します。Telemetry サービスはコンテナーでホストできるようになり、アップグレードが簡単になりました。
OpenStack Telemetry Event Storage (panko) の非推奨
OpenStack Telemetry Event Storage サービスは、正式に非推奨となりました。panko のサポートは、Red Hat Cloudforms からの使用のみに限定されます。Red Hat では、Red Hat Cloudforms のユースケース以外での panko の使用は推奨しません。panko の代わりとして、以下のオプションを使用することができます。
  • panko をポーリングする代わりに OpenStack Telemetry Metrics (gnocchi) サービスをポーリングします。このオプションでは、リソースの履歴にアクセスすることができます。
  • OpenStack Telemetry Alarming (aodh) サービスを使用して、イベントの発生時にアラームをトリガーします。 OpenStack Telemetry Alarming (aodh) サービスがアプリケーションに直接到達できない場合には、OpenStack Messaging サービス (zaqar) を使用して、キューに入っているアラームを保管することができます。
Telemetry API および ceilometer-collector の非推奨
Telemetry API サービスは非推奨となり、OpenStack Telemetry Metrics (gnocchi) サービスおよび OpenStack Telemetry Alarming (aodh) サービスの API に置き換えられました。Red Hat OpenStack Platform 12 では、Telemetry API はデフォルトで無効化されており、必要な場合にのみ有効化するオプションが提供されています。
ceilometer-collector サービスは非推奨となりました。Telemetry のポーリングエージェントはサンプルファイルから ceilometer-notification-agent デーモンにメッセージを送信するので、ceilometer-notification-agent デーモンを使用できます。
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