10.4. コンポーザブルネットワークへの OpenStack サービスの割り当て
各 OpenStack サービスは、リソースレジストリーでデフォルトのネットワーク種別に割り当てられます。これらのサービスは、そのネットワーク種別に割り当てられたネットワーク内の IP アドレスにバインドされます。OpenStack サービスはこれらのネットワークに分割されますが、実際の物理ネットワーク数はネットワーク環境ファイルに定義されている数と異なる可能性があります。環境ファイル (たとえば /home/stack/templates/service-reassignments.yaml
) で新たにネットワークマッピングを定義することで、OpenStack サービスを異なるネットワーク種別に再割り当てすることができます。ServiceNetMap
パラメーターにより、各サービスに使用するネットワーク種別が決定されます。
たとえば、ハイライトしたセクションを変更して、Storage Management ネットワークサービスを Storage Backup ネットワークに再割り当てすることができます。
parameter_defaults: ServiceNetMap: SwiftMgmtNetwork: storage_backup CephClusterNetwork: storage_backup
これらのパラメーターを storage_backup
に変更すると、対象のサービスは Storage Management ネットワークではなく、Storage Backup ネットワークに割り当てられます。つまり、parameter_defaults
セットを設定するのは Storage Backup ネットワーク用だけで、Storage Management ネットワーク用に設定する必要はありません。
director はカスタムの ServiceNetMap
パラメーターの定義を ServiceNetMapDefaults
から取得したデフォルト値の事前定義済みリストにマージして、デフォルト値を上書きします。director は次にカスタマイズされた設定を含む完全な一覧を ServiceNetMap
に返し、その一覧は多様なサービスのネットワーク割り当ての設定に使用されます。
サービスマッピングは、Pacemaker を使用するノードの network_data
ファイルの vip: true
を使用するネットワークにしか適用されません。オーバークラウドの負荷分散サービスにより、トラフィックが仮想 IP から特定のサービスのエンドポイントにリダイレクトされます。
デフォルトのサービスの全一覧は、/usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/network/service_net_map.j2.yaml
内の ServiceNetMapDefaults
パラメーターの箇所に記載されています。