2.7. メトリックとモニターリング
本項では、メトリックおよびモニターリングのコンポーネントの最も重要な新機能および変更点について説明します。
collectd
5.8 の統合collectd
5.8 バージョンには、以下の追加プラグインが含まれています。-
ovs-stats
: OVS で接続されたブリッジとインターフェイスの統計を収集するプラグイン -
ovs-events
: Open vSwitch (OVS) で接続されているインターフェイスのリンクステータスをモニターリングして、値をcollectd
にディスパッチし、OVS データベースでリンク状態が変更した場合には常に通知を送信するプラグイン -
hugepages
: プラットフォーム上の未使用および使用済みのヒュージページを数、バイト、パーセンテージでモニターリングするhugepages
プラグイン -
intel-rdt
: Cache Monitoring Technology (CMT) や Memory Bandwidth Monitoring (MBM) などの Intel Resource Director Technology (Intel® RDT) のモニターリング機能によって提供される情報を収集するintel_rdt
プラグイン。この機能により、Last Level Cache (LLC) の占有率、ローカルメモリー帯域幅の使用率、リモートメモリー帯域幅の使用率、Instructions Per Clock (IPC) などの共有リソースの使用状況に関する情報を提供します。 -
libvirt
プラグイン拡張機能:libvirt
プラグインが拡張され、プラットフォーム上の CMT、MBM、CPU ピニング、使用状況、状態のメトリックをサポートするようになりました。
-
collectd
およびgnocchi
の統合collectd-gnocchi
プラグインは、gnocchi にメトリックを送信します。デフォルトでは、collectd
という名前のリソースタイプと、モニターリング対象の各ホスト用の新規リソースを作成します。各ホストには、以下の命名規則に従って動的に作成されるメトリック一覧があります。
plugin-plugin_instance/type-type_instance-value_number
メトリックが適切に作成されるためには、アーカイブポリシールールが適合するようにしてください。
- 複数の RabbitMQ サーバーを使用する
sensu
のサポート -
今回のリリースでは、Red Hat OpenStack Platform は、複数の RabbitMQ サーバーを使用する
sensu
をサポートするようになりました。サポートを有効にするには、config.yaml
ファイルでMonitoringRabbitCluster
パラメーターを使用します。 - Intel Resource Director Technology/Memory Bandwidth Monitoring のサポート
- Memory Bandwidth Monitoring (MBM) は、Intel® Resource Director Technology (RDT) の不可欠な要素です。スケジューリングに関する意思決定を向上させ、SLA を満たすために、メモリーの使用量および空き容量が全ノードから収集されて OpenStack に提供されます。
- Telemetry API および
ceilometer-collector
の廃止 -
Telemetry API サービスは、
OpenStack Telemetry Metrics
(gnocchi) サービスおよびOpenStack Telemetry Alarming
(aodh) サービス API に置き換えられています。ceilometer-collector
サービスはceilometer-notification-agent
デーモンに置き換えられています。Telemetry ポーリングエージェントがサンプルファイルからのメッセージをceilometer-notification-agent
デーモンに送付するためです。
注記
ceilometer 全体が非推奨になった訳ではなく、Telemetry API サービスおよび ceilometer-collector サービスが非推奨となっただけです。