3.3.2. カスタムの IPv6 プロビジョニングネットワークの設定
この機能は、本リリースでは テクノロジープレビュー として提供しているため、Red Hat では全面的にはサポートしていません。これは、テスト用途にのみご利用いただく機能で、実稼働環境にデプロイすべきではありません。テクノロジープレビュー機能についての詳しい情報は、「対象範囲の詳細」を参照してください。
カスタムの IPv6 プロビジョニングネットワークを作成し、IPv6 を使用してオーバークラウドのプロビジョニングとデプロイを行います。
手順
Identity に管理ユーザーとしてアクセスするためのシェルを設定します。
$ source ~/stackrc
network_data.yaml
ファイルをコピーします。$ cp /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/network_data.yaml .
新しい
network_data.yaml
ファイルを編集し、オーバークラウドプロビジョニング用の新規ネットワークを追加します。# custom network for IPv6 overcloud provisioning - name: OcProvisioningIPv6 vip: true name_lower: oc_provisioning_ipv6 vlan: 10 ipv6: true ipv6_subnet: '$IPV6_SUBNET_ADDRESS/$IPV6_MASK' ipv6_allocation_pools: [{'start': '$IPV6_START_ADDRESS', 'end': '$IPV6_END_ADDRESS'}] gateway_ipv6: '$IPV6_GW_ADDRESS'
-
$IPV6_ADDRESS
は、実際の IPv6 サブネットの IPv6 アドレスに置き換えます。 -
$IPV6_MASK
は、実際の IPv6 サブネット用の IPv6 ネットマスクに置き換えます。 -
$IPV6_START_ADDRESS
と$IPV6_END_ADDRESS
は、アドレス割り当てに使用する IPv6 範囲に置き換えます。 -
$IPV6_GW_ADDRESS
は、実際のゲートウェイの IPv6 アドレスに置き換えます。
-
新しいファイル
network-environment.yaml
を作成し、プロビジョニングネットワークの IPv6 設定を定義します。$ touch /home/stack/network-environment.yaml`
新しい IPv6 プロビジョニングネットワークを使用するように、ironic ネットワークを再マッピングします。
ServiceNetMap: IronicApiNetwork: oc_provisioning_ipv6 IronicNetwork: oc_provisioning_ipv6
IronicIpVersion
パラメーターを6
に設定します。parameter_defaults: IronicIpVersion: 6
RabbitIPv6
、MysqlIPv6
、およびRedisIPv6
の各パラメーターを、それぞれTrue
に設定します。parameter_defaults: RabbitIPv6: True MysqlIPv6: True RedisIPv6: True
ControlPlaneSubnetCidr
パラメーターをプロビジョニングネットワークのサブネット IPv6 マスクの長さに設定します。parameter_defaults: ControlPlaneSubetCidr: '64'
ControlPlaneDefaultRoute
パラメーターをプロビジョニングネットワークのゲートウェイルーターの IPv6 アドレスに設定します。parameter_defaults: ControlPlaneDefaultRoute: <ipv6-address>
nic-configs/controller.yaml
ファイルに、インターフェースおよび必要なパラメーターを追加します。$network_config: - type: vlan vlan_id: get_param: OcProvisioningIPv6NetworkVlanID addresses: - ip_netmask: get_param: OcProvisioningIPv6IpSubnet
roles_data.yaml
ファイルをコピーします。(undercloud) [stack@host01 ~]$ cp /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/roles_data.yaml .
新しい
roles_data.yaml
を編集し、コントローラー用の新規ネットワークを追加します。networks: ... - OcProvisioningIPv6
オーバークラウドをデプロイする際に、-n
および -r
オプションを指定して、デプロイメントコマンドに新しい network_data.yaml
および roles_data.yaml
ファイルを追加します。また、-e
オプションを指定して、network-environment.yaml
ファイルを追加します。
$ sudo openstack overcloud deploy --templates \ ... -n /home/stack/network_data.yaml \ -r /home/stack/roles_data.yaml \ -e /home/stack/network-environment.yaml ...
IPv6 ネットワーク設定についての詳しい情報は、『IPv6 Networking for the Overcloud』の「Configuring the network」を参照してください。