第5章 Quay Operator コンポーネント


Quay は強力なコンテナーレジストリープラットフォームであるため、多くの依存関係が存在します。これらには、データベース、オブジェクトストレージ、Redis などが含まれます。Quay Operator は、Kubernetes 上で Quay とその依存関係に指向したデプロイメントを管理します。これらの依存関係は コンポーネント として処理され、QuayRegistry API で設定されます。

QuayRegistry カスタムリソースでは、spec.components フィールドでコンポーネントを設定します。各コンポーネントには、kind (コンポーネントの名前) と managed (コンポーネントのライフサイクルを Operator が処理するかどうかを示すブール値) の 2 つのフィールドがあります。(このフィールドを省略する) デフォルトでは、すべてのコンポーネントが管理され、調整時に表示できるように自動的に入力されます。

spec:
  components:
    - kind: quay
      managed: true
    - kind: postgres
      managed: true
    - kind: clair
      managed: true
    - kind: redis
      managed: true
    - kind: horizontalpodautoscaler
      managed: true
    - kind: objectstorage
      managed: true
    - kind: route
      managed: true
    - kind: mirror
      managed: true
    - kind: monitoring
      managed: true
    - kind: tls
      managed: true
    - kind: clairpostgres
      managed: true

5.1. 管理コンポーネントの使用

QuayRegistry カスタムリソースを指定しないと、Operator は以下の管理コンポーネントについてデフォルトを使用します。

  • quay: 環境変数やレプリカの数など、Quay デプロイメントのオーバーライドを保持します。このコンポーネントは Red Hat Quay 3.7 の新機能であり、アンマネージドに設定することはできません。
  • postgres: レジストリーメタデータを保存するには、Software Collections から Postgres 10 のバージョンを使用します。
  • clair: イメージの脆弱性スキャンを提供します。
  • redis: Quay ビルダーの調整および一部の内部ロギングを処理します。
  • horizontalpodautoscaler: メモリー/CPU の消費に応じて Quay Pod 数を調整します。
  • ObjectStorage: イメージレイヤー Blob を格納するには、Noobaa/RHOCS によって提供される ObjectBucketClaim Kubernetes API を使用します。
  • route: OpenShift の外部から Quay レジストリーへの外部エントリーポイントを提供します。
  • mirror: リポジトリーミラーワーカーを設定します (オプションのリポジトリーミラーリングをサポートするため)。
  • monitoring: Grafana ダッシュボード、個別のメトリクスへのアクセス、Quay Pod が頻繁に再起動されていることを通知するアラートなどが含まれます。
  • tls: Red Hat Quay または OpenShift が TLS を処理するかどうかを設定します。
  • clairpostgres: 管理された Clair データベースを設定します

Operator は Red Hat Quay が管理コンポーネントを使用するために必要な設定およびインストール作業を処理します。Quay Operator によって実行される事前に設定されたデプロイメントがお使いの環境に適さない場合、以下のセクションで説明されているように Operator に unmanaged のリソース (オーバーライド) を指定できます。

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