9.9. 一意の UID および GID 番号の割り当て管理
IdM サーバーは、無作為に UID および GID の値を生成し、同時にレプリカが同じ UID または GID 値を生成しないようにする必要があります。1 つの組織に異なる複数のドメインがある場合は、IdM ドメイン全体で UID および GID の数字が一意になる必要があります。
9.9.1. ID 数値の範囲の概要
UID および GID 番号は 範囲 に分けられます。個別のサーバーとレプリカでそれぞれの数的範囲を維持することで、サーバーまたはレプリカで発行された数字が別のサーバーまたはレプリカで発行された数字と重複する可能性を最小限に抑えられます。範囲は、ドメインのバックエンド 389 Directory Server インスタンスの一部として、DNA (Dynamic Numeric Assignment) プラグインを使用してサーバーとレプリカの間で更新および共有されます。同じ範囲がユーザー ID (
uidNumber
) およびグループ ID (gidNumber
) にも使用されます。ユーザーとグループで同じ ID が指定される可能性がありますが、ID は異なる属性に設定されているので、競合はありません。ユーザーとグループの両方に同じ ID 番号を使用することで、管理者はユーザープライベートグループを設定できます。この場合に、各ユーザーに一意のシステムグループが作成され、ユーザーとグループ両方に同じ ID 番号が使用されます。
UID または GID の番号を指定せずに、または対話的にユーザーを作成すると、サーバーまたはレプリカの範囲で次に利用可能な ID 番号で、ユーザーアカウントが作成されます。つまり、UID 番号およびプライベートグループ (設定されている場合) には一意の番号が常に割り当てられることになります。
重要
数値がユーザーエントリーに 手動で 割り当てられると、サーバーでは
uidNumber
が一意であるかどうかは検証されません。ID を重複させることができます。POSIX エントリーでは、想定されている動作 (非推奨) です。グループエントリーの場合も同様で、重複した gidNumber
を手動でエントリーに割り当てることができます。
2 つのエントリーに同じ ID 番号が割り当てられている場合に、検索では、対象の ID 番号の最初のエントリーだけが返されます。ただし、他の属性の検索時や、 ipa user-find --all を使用時には、両方のエントリーが返されます。