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13.5. NIS から IdM への移行

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NIS から Identity Management への直接移行パスはありません。NIS から IdM への移行は手動のプロセスで、IdM への netgroup エントリーの設定、既存データの NIS からのエクスポート、そのデータの IdM へのインポートの 3 つの手順で主に構成されます。IdM 環境の設定方法やデータのエクスポート方法には、複数のオプションがあり、最適なオプションは、データの種類と、利用する全ネットワーク環境によって異なります。

13.5.1. IdM での netgroup エントリーの準備

最初のステップでは、NIS が管理するアイデンティティーの種類を特定します。NIS サーバーは、ユーザーエントリーまたはホストエントリーのいずれかに使用されることが多く、両方に使用されることはなく、データの移行プロセスを簡素化できます。

ユーザーエントリーの場合

NIS のユーザー情報を使用するアプリケーションを判定します。(sudo のような) クライアントには NIS netgroup が必要ですが、多くのクライアントは代わりに Unix グループを使用できます。netgroup が必要ない場合は、IdM で対応するユーザーアカウントを作成し、netgroup を完全に削除するだけです。それ以外の場合は、IdM にユーザーエントリーを作成し、IdM 管理の netgroup を作成し、そのユーザーをメンバーとして追加します。この操作は、「Netgroups の作成」に説明があります。

ホストエントリーの場合

ホストグループが IdM に作成されるたびに、一致するシャドウの NIS グループが自動的に作成されます。これらの netgroup は、ipa-host-net-manage コマンドを使用して管理できます。

直接変換の場合

IdM に、すべての NIS ユーザーおよびホストに、完全に一致するエントリーがある状態で、正確な変換が必要になる場合があります。この場合には、元の NIS 名を使用して各エントリーを作成できます。

  1. netgroup で参照されているユーザーすべてについてエントリーを作成します。
  2. netgroup で参照されているホストすべてについてエントリーを作成します。
  3. 元の netgroup と同じ名前の netgroup を作成します。
  4. ユーザーとホストをこの netgroup の直接のメンバーとして追加します。または、ユーザーとホストを IdM グループまたは他の netgroup に追加し、それらのグループを netgroup に追加します。
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