8.3. 高可用性 (HA) サービスの管理
高可用性サービスを管理するには、Cluster Status Utility である
clustat と Cluster User Service Administration Utility である clusvcadm を使用します。clustat はクラスターのステータスを表示し、clusvcadm は高可用性サービスを管理する手段を提供します。
このセクションでは、
clustat と clusvcadm コマンドを使用した HA サービスの管理についての基本情報を提供しています。以下のようなサブセクションで構成されています:
8.3.1. clustat を使用した HA サービスステータスの表示 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
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clustat はクラスター全域のステータスを表示します。メンバーシップ情報、定足数表示、全ての高可用性サービスの状態を表示して、clustat コマンドが実行されているノード (ローカル) を示します。表8.1「サービスのステータス」 はサービスがなり得る状態と clustat を実行している時に表示される状態を説明しています。例8.3「clustat の表示」 は、clustat 表示の例を示しています。clustat コマンドの実行に関する詳細情報は、clustat の man ページを参照してください。
| サービスのステータス | 説明 |
|---|---|
| サービスリソースは設定されており、サービスを所有するクラスターシステム上で利用可能です。 | |
| サービスは別のノード上で開始待ちです。 | |
| サービスは無効になっており、割り当てられている所有者はいません。クラスターにより無効なサービスが自動的に再起動されることはありません。 | |
| 停止した状態で、サービスは、次のサービス又はノードの遷移後に起動するかどうか評価されます。これは一時的な状態です。この状態からサービスを無効/有効にすることができます。 | |
サービスは dead と判定されます。リソースの 停止 動作が失敗するとサービスは常にこの状態になります。サービスがこの状態になった後は、disable 要求を発行する前に、割り振られたリソース (例えば、マウント済みのファイルシステム) が存在しないことを確認しなければなりません。サービスがこの状態になった時に実行できる唯一の操作は disable です。 | |
この状態はスタートアップと clustat -f の実行中に特定のケースで出現します。 |
例8.3 clustat の表示