1.5. netconsoleの設定


ディスクへのログの記録に失敗した場合や、シリアルコンソールを使用できない場合は、カーネルデバッグの使用が必要になる場合があります。netconsole カーネルモジュールを使用すると、ネットワークを介して別のコンピューターにカーネルメッセージをログに記録できます。
netconsole を使用できるようにするには、ネットワークに適切に設定された rsyslog サーバーが必要です。

手順1.1 netconsole 用 rsyslog サーバーの設定

  1. /etc/rsyslog.conf ファイルの MODULES セクションで次の行のコメントを解除して、514/udp ポートをリッスンし、ネットワークからメッセージを受信するように rsyslogd デーモンを設定します。
    $ModLoad imudp
    $UDPServerRun 514
  2. rsyslogd サービスを再起動して、変更を適用します。
    ]# systemctl restart rsyslog
  3. rsyslogd が 514/udp ポートでリッスンしていることを確認します。
    ]# netstat -l | grep syslog
    udp        0      0 0.0.0.0:syslog          0.0.0.0:*
    udp6       0      0 [::]:syslog             [::]:*
    netstat -l 出力の 0.0.0.0:syslog および [::]:syslog 値は、rsyslogd/etc/services ファイルで定義されたデフォルトの netconsole ポートでリッスンしていることを意味します。
    ]$ cat /etc/services | grep syslog
    syslog          514/udp
    syslog-conn     601/tcp                 # Reliable Syslog Service
    syslog-conn     601/udp                 # Reliable Syslog Service
    syslog-tls      6514/tcp                # Syslog over TLS
    syslog-tls      6514/udp                # Syslog over TLS
    syslog-tls      6514/dccp               # Syslog over TLS
Netconsole は、initscripts パッケージの一部である /etc/sysconfig/netconsole ファイルを使用して設定されます。このパッケージはデフォルトでインストールされ、netconsole サービスも提供します。
送信元マシンを設定する場合は、次の手順に従ってください。

手順1.2 送信元マシンの設定

  1. /etc/sysconfig/netconsole ファイルの SYSLOGADDR 変数の値を、syslogd サーバーの IP アドレスに一致するように設定します。以下に例を示します。
    SYSLOGADDR=192.168.0.1
  2. 変更を有効にするために netconsole サービスを再起動します。
    ]# systemctl restart netconsole.service
  3. システムを再起動した後に netconsole.service を実行できるようにします。
    ]# systemctl enable netconsole.service
  4. クライアントからの netconsole メッセージを /var/log/messages ファイル(デフォルト)または rsyslog.conf で指定されたファイルで表示します。
    ]# cat /var/log/messages
注記
デフォルトでは、rsyslogd および netconsole.service はポート 514 を使用します。別のポートを使用するには、/etc/rsyslog.conf の以下の行を、必要なポート番号に変更します。
$UDPServerRun <PORT>
送信マシンで、/etc/sysconfig/netconsole ファイルで以下の行のコメントを解除して編集します。
SYSLOGPORT=514
netconsole 設定およびトラブルシューティングのヒントに関する詳細は、Netconsole Kernel Documentation を参照してください。
Red Hat logoGithubRedditYoutubeTwitter

詳細情報

試用、購入および販売

コミュニティー

Red Hat ドキュメントについて

Red Hat をお使いのお客様が、信頼できるコンテンツが含まれている製品やサービスを活用することで、イノベーションを行い、目標を達成できるようにします。

多様性を受け入れるオープンソースの強化

Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。このような変更は、段階的に実施される予定です。詳細情報: Red Hat ブログ.

会社概要

Red Hat は、企業がコアとなるデータセンターからネットワークエッジに至るまで、各種プラットフォームや環境全体で作業を簡素化できるように、強化されたソリューションを提供しています。

© 2024 Red Hat, Inc.