18.3. 巻き戻しテープデバイスへの書き込み
巻き戻しテープデバイスは、操作のたびにテープを巻き戻します。データをバックアップするには、tar
コマンドを使用できます。デフォルトでは、テープデバイスの ブロックサイズ
は 10KB(bs=10k)
です。export TAPE=/dev/st0
属性を使用して TAPE
環境変数を設定できます。代わりに -f
デバイスオプションを使用してテープデバイスファイルを指定します。このオプションは、複数のテープデバイスを使用する場合に役立ちます。
前提条件
-
mt-st
パッケージがインストールされている。詳細は、テープドライブ管理ツールのインストール を参照。 テープドライブが読み込まれている。
# mt -f /dev/st0 load
手順
テープヘッドを確認します。
# mt -f /dev/st0 status SCSI 2 tape drive: File number=-1, block number=-1, partition=0. Tape block size 0 bytes. Density code 0x0 (default). Soft error count since last status=0 General status bits on (50000): DR_OPEN IM_REP_EN
ここでは、以下のようになります。
-
現在の
ファイル番号
は -1 です。 -
block number
はテープヘッドを定義します。デフォルトでは、-1 に設定されます。 -
block size
0 は、テープデバイスのブロックサイズが固定されていないことを示します。 -
Soft error count
は、mt status コマンドの実行後に発生したエラーの数を示します。 -
General status bits
は、テープデバイスの統計を表示します。 -
DR_OPEN
は、ドアが開き、テープデバイスが空であることを示します。IM_REP_EN
は即時レポートモードです。
-
現在の
テープデバイスが空でない場合は、それを上書きします。
# tar -czf /dev/st0 _/source/directory
このコマンドは、テープデバイスのデータを
/source/directory
の内容で上書きします。/source/directory
をテープデバイスにバックアップします。# tar -czf /dev/st0 _/source/directory tar: Removing leading `/' from member names /source/directory /source/directory/man_db.conf /source/directory/DIR_COLORS /source/directory/rsyslog.conf [...]
テープデバイスのステータスを表示します。
# mt -f /dev/st0 status
検証
テープデバイスにあるすべてのファイルのリストを表示します。
# tar -tzf /dev/st0 /source/directory/ /source/directory/man_db.conf /source/directory/DIR_COLORS /source/directory/rsyslog.conf [...]
関連情報
-
システム上の
mt(1)
、st(4)
、およびtar(1)
man ページ - Tape drive media detected as write protected (Red Hat ナレッジベース)
- How to check if tape drives are detected in the system (Red Hat ナレッジベース)