5.3. 64 ビット IBM Z サーバーに RHEL をインストールするためのブートメディア
メインフレームとの接続を確立したら、インストールプログラムを含むメディアから IPL (initial program load)、つまり起動を実行する必要があります。本書では、64 ビットの IBM Z に Red Hat Enterprise Linux をインストールする最も一般的な方法を説明します。一般的には、ユーザー定義のパラメーターで補われる generic.prm
ファイルのパラメーターとともに、カーネル (kernel.img
) と初期 RAM ディスク (initrd.img
) で設定される Linux インストールシステムを起動するために使用できます。また、initrd、カーネル、generic.prm
のファイル名およびメモリーアドレスを判断するために、generic.ins
ファイルがロードされます。
本書では、Linux インストールシステムを インストールプログラム とも呼びます。
IPL プロセスを開始できる制御ポイントは、Linux を実行する環境によって異なります。Linux が z/VM ゲストオペレーティングシステムとして実行される場合は、制御ポイントはホストしている z/VM の CP (コントロールプログラム) になります。Linux を LPAR モードで実行する場合は、メインフレームの SE (サポートエレメント) または接続されている 64 ビットの IBM Z の HMC (ハードウェア管理コンソール) が制御ポイントになります。
以下の起動メディアは、Linux を z/VM 環境でゲストのオペレーティングシステムとして実行する場合にのみ使用できます。
- z/VM リーダー
以下の起動用メディアは、Linux を LPAR モードで実行する場合にのみ使用できます。
- リモート FTP サーバー経由の SE または HMC
- SE または HMC DVD
以下の起動用メディアは、z/VM と LPAR の両方に使用できます。
- DASD
- FCP チャネルを介して接続している SCSI デスクデバイス
DASD または FCP 接続の SCSI ディスクデバイスをブートメディアとして使用する場合は、zipl
ブートローダーを設定する必要があります。