E.3. Memtest86 アプリケーションの使用によるメモリー障害の検出
メモリー (RAM) モジュールの障害により、システムで予期しないエラーが生じる可能性があります。特定の状況では、メモリー障害は、ソフトウェアの特定の組み合わせでのみエラーが発生する可能性があります。このため、Red Hat Enterprise Linux をインストールする前に、システムのメモリーをテストする必要があります。
Red Hat Enterprise Linux には、BIOS システム用の Memtest86+
メモリーテストアプリケーションのみが含まれます。UEFI システムのサポートは現在利用できません。
E.3.1. Memtest86 の実行
Red Hat Enterprise Linux をインストールする前に、この手順で Memtest86
アプリケーションを実行し、システムでメモリー障害をテストします。
前提条件
- Red Hat Enterprise Linux 起動メニューにアクセスできる。
手順
Red Hat Enterprise Linux 起動メニューから Troubleshooting > Run a memory test を選択します。
Memtest86
アプリケーション画面が表示され、テストがすぐに開始します。デフォルトでは、Memtest86
はすべてのパスで 10 個のテストを実行します。最初のパスが完了すると、画面の下部に、現在のステータスを知らせるメッセージが表示されます。その他のパスは自動的に開始します。Memtest86+
がエラーを検出すると、画面の中央ペインにエラーが表示され、赤で強調表示されます。メッセージには、問題を検出したテスト、障害が発生しているメモリーの場所などの詳細情報が含まれます。ほとんどの場合、10 個 すべてのテストに一度成功すれば、RAM が良好な状態であることを確認できます。ただし、まれに、最初のパスで検出されなかったエラーが、後続のパスに検出される場合があります。重要なシステムで徹底的なテストを実行するには、そのテストを一晩または数日間実行して、複数のパスを完了します。注記Memtest86+
の 1 回の完全パスを完了するのにかかる時間は、システムの設定、特に RAM のサイズと速度により異なります。たとえば、667 MHz で 2 GiB の DDR2 メモリーを搭載したシステムでは、1 回のパスが完了するまでに 20 分かかります。- 必要に応じて、画面上の指示に従って 設定 画面にアクセスし、別の設定を指定します。
- テストを中止してコンピューターを再起動する場合は、いつでも Esc キーを押すことができます。
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