5.6. LPAR へのインストール
5.6.1. LPAR でのインストールの起動
論理パーティション (LPAR) にインストールする場合は、以下から起動できます。
- FTP サーバー
- DASD または FCP 接続の SCSI ディスク (zipl ブートローダーを設定済み)
手順
インストーラーを起動するには、以下の手順を実行します。
- IBM System Z Hardware Management Console (HMC) または Support Element (SE) で、LPAR に新しいオペレーティングシステムをインストールするのに十分な特権を持つユーザーとしてログインします。SYSPROG ユーザーが推奨されます。
- Systems タブで、作業するメインフレームを選択してから、Partitions タブで、インストールする LPAR を選択します。
- 画面下部の Daily 、オペレーティングシステムのメッセージを確認します。Operating System Messages をダブルクリックして、Linux の起動メッセージが表示されるテキストコンソールを表示します。
インストールソースの手順に進みます。
5.6.2. インストールシステムへの接続
Anaconda インストールプログラムの初期プログラムロード (IPL) が完了したら、ssh 接続を使用して、install
ユーザーとしてローカルマシンから 64 ビット IBM Z システムに接続します。
インストールプロセスを続行するには、インストールシステムに接続する必要があります。VNC モードを使用して GUI ベースのインストールを実行するか、確立済みの接続を使用してテキストモードのインストールを実行します。
前提条件
64 ビットの IBM Z システムで最初のプログラムの起動が完了し、コマンドプロンプトに以下が表示されている。
Starting installer, one moment... Please ssh install@my-z-system (system ip address) to begin the install.
-
VNC アクセスをインストールシステムに限定する場合は、
inst.vncpassword=PASSWORD
ブートパラメーターが設定されていることを確認してください。
手順
ローカルマシンから以下の手順を実行し、64 ビットの IBM Z システムとのリモート接続を設定します。
コマンドプロンプトで、以下のコマンドを実行します。
$ssh install@_my-z-system-domain-name_
または
$ssh install@_my-z-system-IP-address_
inst.vnc
パラメーターを設定したかどうかに応じて、ssh セッションに以下の出力が表示されます。inst.vnc
パラメーターが設定されている場合:Starting installer, one moment... Please manually connect your vnc client to my-z-system:1 (_system-ip-address:1_) to begin the install.
inst.vnc
パラメーターが設定されていない場合:Starting installer, one moment... Graphical installation is not available. Starting text mode. ============= Text mode provides a limited set of installation options. It does not offer custom partitioning for full control over the disk layout. Would you like to use VNC mode instead? 1) Start VNC 2) Use text mode Please make your choice from above ['q' to quit | 'c' to continue | 'r' to refresh]:
inst.vnc
パラメーターを設定した場合は、手順 5 に進みます。- 1 を入力して VNC を起動します。
-
inst.vncpassword=
起動オプションを設定しておらず、サーバー接続をセキュアに保つ場合は、パスワードを入力します。 新しいコマンドプロンプトから、VNC サーバーに接続します。
$vncviewer _my-z-system-ip-address:display_number_
接続にセキュリティー設定をした場合は、前の手順で入力したパスワード、
inst.vncpassword=
起動オプションに設定したパスワードを使用します。RHEL インストーラーは VNC クライアントで起動します。
5.6.3. FTP サーバーで LPAR へのインストール
FTP サーバーを使用して Red Hat Enterprise Linux を LPAR にインストールする場合は、この手順に従います。
手順
- Load from Removable Media or Server をダブルクリックします。
続いて表示されるダイアログボックスで、FTP Server を選択し、以下の情報を入力します。
- Host Computer - インストール元となる FTP サーバーのホスト名または IP アドレス (ftp.redhat.com など) です。
- User ID - FTP サーバーのユーザー名または、anonymous を指定します。
- Password - パスワード匿名でログインする場合は、メールアドレスを使用します。
- File location (optional) - Red Hat Enterprise Linux for System を保持する FTP サーバーのディレクトリーです (例: /rhel/s390x/)。
- Continue をクリックします。
- 続いて表示されるダイアログボックスで、generic.ins のデフォルト選択はそのままにして、Continue をクリックします。
5.6.4. 設定済み DASD で LPAR へのインストール
設定しておいた DASD を使用して、Red Hat Enterprise Linux を LPAR にインストールする場合は、この手順に従います。
手順
- Load をダブルクリックします。
- 続いて表示されるダイアログボックスの Load type で Normal を選択します。
- Load address に、DASD のデバイス番号を入力します。
- Load parameter に、Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムを起動するために準備した zipl 起動メニューのエントリーに対応する数字を入力します。
- OK ボタンをクリックします。
5.6.5. 設定済み FCP を接続した SCSI ディスクで LPAR へのインストール
設定済み FCP を接続した SCSI ディスクを使用して、Red Hat Enterprise Linux を LPAR にインストールする場合は、この手順に従います。
手順
- Load をダブルクリックします。
- 続いて表示されるダイアログボックスの Load typeで SCSI を選択します。
- Load address には、SCSI ディスクに接続している FCP チャネルのデバイス番号を入力します。
- World wide port name には、ディスクを含むストレージシステムの WWPN を、16 桁の 16 進数で入力します。
- Logical unit number には、ディスクの LUN を、16 桁の 16 進数で入力します。
- Boot program selector には、Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムを起動するために準備した zipl 起動メニューのエントリーに対応する数字を入力します。
- Boot record logical block address は 0 のままにしておきます。また、Operating system specific load parameters は空のままにしておきます。
- OK ボタンをクリックします。