F.9. XDMCP の使用
X Window System をインストールし、グラフィカルログインマネージャーを使用して Red Hat Enterprise Linux システムにログインするシナリオがあります。以下の手順に従って、X Display Manager Control Protocol (XDMCP) を有効にし、ネットワークに接続したワークステーションや X11 端末など、X 互換のクライアントからデスクトップ環境にリモートでログインします。
XDMCP は、Wayland プロトコルでは対応していません。
手順
-
vi や nano などの平文エディターで
/etc/gdm/custom.conf
設定ファイルを開きます。 custom.conf
ファイルで、[xdmcp]
で始まるセクションを探します。このセクションに、以下の行を追加します。Enable=true
-
XDMCP を使用している場合は、
WaylandEnable=false
が/etc/gdm/custom.conf
ファイルに存在することを確認してください。 - ファイルを保存し、テキストエディターを編集します。
X Window System を再起動します。これには、システムを再起動するか、root で次のコマンドを実行して GNOME Display Manager を再起動します。
# systemctl restart gdm.service
警告gdm
サービスを再起動すると、ログインしているすべてのデスクトップユーザーの現在実行中の GNOME セッションがすべて終了します。これにより、ユーザーが保存していないデータが失われる可能性があります。
ログインプロンプトを待ち、ユーザー名とパスワードを使用してログインします。X Window System が XDMCP 用に設定されました。クライアントワークステーションで X コマンドを使用して、リモート X セッションを開始し、別のワークステーション (クライアント) から接続できます。以下に例を示します。
$ X :1 -query address
address
を、リモート X11 サーバーのホスト名に置き換えます。このコマンドは、XDMCP を使用してリモートの X11 サーバーに接続し、X11 サーバーシステムのディスプレイ :1 でリモートグラフィカルログイン画面を表示します (通常はCtrl-Alt-F8
を押してアクセスできます)。nested X11 サーバーを使用してリモートデスクトップセッションにアクセスすることもできます。これにより、リモートデスクトップが現在の X11 セッションの画面として開きます。Xnest を使用して、ローカルの X11 セッションでネストされたリモートデスクトップを開くことができます。たとえば、以下のコマンドを使用して Xnest を実行します。address を、リモート X11 サーバーのホスト名に置き換えます。$ Xnest :1 -query address