付録B キックスタートのコマンドおよびオプションの参照
ここでは、Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムがサポートするキックスタートコマンドのリストを提供します。コマンドは、いくつかのカテゴリーに分かれ、アルファベット順に記載されています。コマンドが複数のカテゴリーに該当する場合は、該当するすべてのカテゴリーに記載されます。
B.1. キックスタートの変更
以下のセクションでは、Red Hat Enterprise Linux 9 におけるキックスタートコマンドおよびオプションの変更を説明します。
B.1.1. RHEL 8 で auth または authconfig が非推奨に
authconfig
ツールおよびパッケージが削除されたため、Red Hat Enterprise Linux 8 では、キックスタートコマンドの auth
または authconfig
が非推奨になっています。
コマンドラインで実行した authconfig
コマンドと同様、キックスタートスクリプトの authconfig
コマンドが authselect-compat
ツールを使用して、新しい authselect
ツールを実行するようになりました。この互換性層や、その既知の問題の説明は、authselect-migration(7)
の man ページを参照してください。このインストールプログラムは、非推奨のコマンドの使用を自動的に検出し、互換性層を提供する authselect-compat
パッケージをインストールします。
B.1.2. 以前の RHEL リリースのキックスタートファイルの使用
以前の RHEL リリースのキックスタートファイルを使用する場合は、Red Hat Enterprise Linux 8 BaseOS リポジトリーおよび AppStream リポジトリーの詳細について、Considerations in adopting RHEL 8 の Repositories のセクションを参照してください。
B.1.3. キックスタートで非推奨になったコマンドおよびオプション
以下のキックスタートのコマンドとオプションが RHEL 9 では非推奨になりました。
-
timezone --ntpservers
- 代わりにtimesource
コマンドを使用します。 -
timezone --nontp
-
logging --level
-
%packages --excludeWeakdeps
- 代わりに--exclude-weakdeps
を使用します。 -
%packages --instLangs
- 代わりに--inst-langs
を使用します。 -
%Anaconda
-
pwpolicy
- 代わりに Anaconda 設定ファイルを使用します。 -
syspurpose
- 代わりにsubscription-manager syspurpose
を使用してください
特定のオプションだけがリスト表示されている場合は、基本コマンドおよびその他のオプションは引き続き利用でき、非推奨ではありません。キックスタートファイルで非推奨のコマンドを使用すると、ログに警告が出力されます。inst.ksstrict
起動オプションを使用して、非推奨のコマンド警告をエラーにすることもできます。
B.1.4. キックスタートから削除されたコマンドおよびオプション
RHEL 9 では、以下のキックスタートのコマンドとオプションが完全に削除されました。キックスタートファイルでこれを使用すると、エラーが発生します。
-
device
-
deviceprobe
-
dmraid
-
install
(サブコマンドまたはメソッドをコマンドとして直接使用) -
multipath
-
bootloader --upgrade
-
ignoredisk --interactive
-
partition --active
-
harddrive --biospart
-
autostep
特定のオプションおよび値だけが表示されている場合は、基本コマンドおよびその他のオプションは引き続き利用でき、削除されません。