3.3. SAP インスタンスのインストール
Software Provisioning Manager (SWPM) を使用して、次の順序でインスタンスをインストールします。
-
(A)SCS
インスタンス -
ERS
インスタンス - DB インスタンス
- PAS インスタンス
- AAS インスタンス
次のセクションでは、このドキュメントで説明している HA クラスターセットアップで管理する SAP インスタンスをインストールする際に従う必要がある、具体的な推奨事項をいくつか示します。SAP NetWeaver または S/4HANA アプリケーションサーバーインスタンスのインストール方法の詳細は、公式の SAP インストールガイドを確認してください。
3.3.1. node1 への (A)SCS
のインストール
SAP インスタンスに必要なローカルディレクトリーとマウントポイントは、(A)SCS
インスタンスをインストールする HA クラスターノードに作成する必要があります。
/sapmnt/ /usr/sap/ /usr/sap/SYS/ /usr/sap/trans/ /usr/sap/S4H/ASCS20/
インストールを開始する前に、共有ディレクトリーとインスタンスディレクトリーを手動でマウントする必要があります。
また、(A)SCS
インスタンスの仮想 IP アドレスを node 1 で有効にする必要があり、ERS
インスタンスの仮想ホスト名が仮想 IP アドレスに解決されることを検証しておく必要があります。
SAP インストーラーを実行するときは、(A)SCS
インスタンスに使用する仮想ホスト名を必ず指定してください。
[root@node1]# ./sapinst SAPINST_USE_HOSTNAME=s4ascs
(A)SCS
インスタンスのインストールには、High-Availability System
オプションを選択します。
3.3.2. node2 への ERS
のインストール
SAP インスタンスに必要なローカルディレクトリーとマウントポイントは、ERS
インスタンスをインストールする HA クラスターノードに作成する必要があります。
/sapmnt/ /usr/sap/ /usr/sap/SYS/ /usr/sap/trans/ /usr/sap/S4H/ERS29
インストールを開始する前に、共有ディレクトリーとインスタンスディレクトリーを手動でマウントする必要があります。
また、ERS
インスタンスの仮想 IP アドレスを node 2 で有効にする必要があり、ERS
インスタンスの仮想ホスト名が仮想 IP アドレスに解決されることを検証しておく必要があります。
インストールを開始するときに、ERS
インスタンスの仮想ホスト名を必ず指定してください。
[root@node2]# ./sapinst SAPINST_USE_HOSTNAME=s4ers
ERS
インスタンスのインストールには、High-Availability System オプションを選択します。
3.3.3. プライマリー/追加のアプリケーションサーバーインスタンスのインストール
SAP インスタンスに必要なローカルディレクトリーとマウントポイントは、プライマリーまたは追加のアプリケーションサーバーインスタンスをインストールする HA クラスターノードに作成する必要があります。
/sapmnt/ /usr/sap/ /usr/sap/SYS/ /usr/sap/trans/ /usr/sap/S4H/ /usr/sap/S4H/D<Ins#>
インストールを開始する前に、共有ディレクトリーとインスタンスディレクトリーを手動でマウントする必要があります。
また、アプリケーションサーバーインスタンスの仮想 IP アドレスを HA クラスターノードで有効にする必要があり、アプリケーションサーバーインスタンスの仮想ホスト名が仮想 IP アドレスに解決されることを検証しておく必要があります。
インストーラーの起動時にインスタンスの仮想ホスト名を指定します。
[root@node<X>]# ./sapinst SAPINST_USE_HOSTNAME=<virtual hostname of instance>
アプリケーションサーバーインスタンスのインストールには、High-Availability System オプションを選択します。