A.6. サーバーランタイムの引数とスイッチ


スタンドアロンサーバーおよびマネージドドメイン内のサーバーでは、アプリケーションの起動スクリプトで特定のサーバーランタイム引数を使用できます。スクリプトは、standalone.xmldomain.xml、および host.xml 設定ファイルで定義されている設定とは別の設定でサーバーを起動できます。他の設定には、ソケットバインディングの代替セットを持つサーバーの起動や 2 次設定が含まれていることがあります。

サーバーを起動する前に、ターミナルでヘルプスイッチ -h または --help を実行して、使用可能なパラメーターのリストにアクセスできます。

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表A.6 ランタイム引数とスイッチの説明:
引数またはスイッチサーバータイプ説明

--admin-only

スタンドアロン

サーバーの実行タイプを ADMIN_ONLY に設定します。引数は管理インターフェイスを開き、管理要求を受け入れますが、他のランタイムサービスを開始したり、ユーザー要求を受け入れたりすることはありません。パフォーマンスを最大限にするには、-start-mode = admin-only 引数を使用します。

--admin-only

ドメイン

ホストコントローラーの実行タイプを ADMIN_ONLY に設定すると、ホストコントローラーは管理インターフェイスを開いて管理要求を受け入れますが、サーバーを起動しません。ドメインのマスターホストコントローラーの場合には、スレーブホストコントローラーからの着信接続を受け入れます。

-b=<value>, -b <value>

スタンドアロン、ドメイン

システムプロパティー jboss.bind.address を設定します。これを使用して、パブリックインターフェイスのバインドアドレスを設定できます。バインドアドレスのデフォルトは 127.0.0.1 です。他のインターフェイスにバインドアドレスを設定するには -b<interface>=<value> エントリーを確認します。

-b<interface>=<value>

スタンドアロン、ドメイン

システムプロパティー jboss.bind.address.<interface> を指定の値に設定します。例: -bmanagement=IP_ADDRESS.

--backup

ドメイン

このホストがドメインコントローラーではない場合でも永続ドメイン設定のコピーを保持します。

-c=<config>, -c <config>

スタンドアロン

使用するサーバー設定ファイルの名前。デフォルトは standalone.xml です。

-c=<config>, -c <config>

ドメイン

使用するサーバー設定ファイルの名前。デフォルトは domain.xml です。

--cached-dc

ドメイン

ホストがドメインコントローラーではなく、起動時にドメインコントローラーに接続できない場合、ローカルでキャッシュされたドメイン設定のコピーを使用してブートする必要があります。

--debug [<port>]

スタンドアロン

オプションの引数を用いてデバッグモードを有効にし、ポートを指定します。引数は、起動スクリプトが引数をサポートしている場合にのみ機能します。

-D<name>[=<value>]

スタンドアロン、ドメイン

システムプロパティーとして設定します。

--domain-config=<config>

ドメイン

使用するサーバー設定ファイルの名前。デフォルトは domain.xml です。

--git-repo

スタンドアロン

サーバー設定データの管理および永続化に使用される Git リポジトリーの場所。これは、ローカルで保存する場合は local を指定し、リモートの場合はリモートリポジトリーへの URL を指定します。

--git-branch

スタンドアロン

使用する Git リポジトリーのブランチまたはタグ名。ブランチまたはタグ名が存在 しない と作成されないため、既存のブランチまたはタグ名を指定する必要があります。タグ名を使用する場合、リポジトリーを detached HEAD 状態にし、今後のコミットがブランチにアタッチされないようにします。タグ名は読み取り専用で、通常複数のノード全体で設定をレプリケートする必要があるときに使用されます。

--git-auth

スタンドアロン

サーバーがリモート Git リポジトリーへの接続時に使用する認証情報を含む Elytron 設定ファイルに対する URL。リモート Git リポジトリーで認証が必要な場合は、この引数を使用できます。Elytron は SSH をサポートしません。Elytron は、パスワードなしで秘密鍵を使用することによるデフォルトの SSH 認証のみをサポートします。ローカル リポジトリーで引数を使用することはできません。

-h--help

スタンドアロン、ドメイン

ヘルプメッセージを表示し、ヘルプインデックスを終了します。

--host-config=<config>

ドメイン

使用するホスト設定ファイルの名前。デフォルトは host.xml です。

--interprocess-hc-address=<address>

ドメイン

ホストコントローラーがプロセスコントローラーからの通信をリッスンできるアドレス。

--interprocess-hc-port=<port>

ドメイン

ホストコントローラーがプロセスコントローラーからの通信をリッスンできるポート。

--master-address=<address>

ドメイン

システムプロパティー jboss.domain.master.address を指定の値に設定します。デフォルトのスレーブホストコントローラー設定では、引数を使用してマスターホストコントローラーのアドレスを設定できます。

--master-port=<port>

ドメイン

システムプロパティー jboss.domain.master.port を指定の値に設定します。デフォルトのスレーブホストコントローラー設定では、マスターホストコントローラーによるネイティブ管理の通信で使用されるポートを設定するためにこの引数が使用されます。

--read-only-server-config=<config>

スタンドアロン

使用するサーバー設定ファイルの名前。引数は、元のファイルを上書きしないという点で --server-config および -c とは異なります。

--read-only-domain-config=<config>

ドメイン

使用するドメイン設定ファイルの名前。引数は、初期ファイルを上書きしないという点で --domain-config および -c とは異なります。

--read-only-host-config=<config>

ドメイン

使用するホスト設定ファイルの名前。引数は、初期ファイルを上書きしないという点で --host-config とは異なります。

-P=<url>, -P <url>, --properties=<url>

スタンドアロン、ドメイン

該当する URL からシステムプロパティーをロードします。

--pc-address=<address>

ドメイン

プロセスコントローラーが制御するプロセスからの通信をリッスンするアドレス。

--pc-port=<port>

ドメイン

プロセスコントローラーが制御するプロセスからの通信をリッスンするポート。

-S<name>[=<value>]

スタンドアロン

セキュリティープロパティーを設定します。

-secmgr

スタンドアロン、ドメイン

セキュリティーマネージャーがインストールされた状態でサーバーを実行します。

--server-config=<config>

スタンドアロン

使用するサーバー設定ファイルの名前。デフォルトは standalone.xml です。

--start-mode=<mode>

スタンドアロン

サーバーの起動モードを設定します。--admin-only 引数と一緒にこの引数を使用することはできません。この引数は、以下のエントリーと合わせて使用できます。

  • normal: サーバーは正常に起動します。
  • admin-only: サーバーは管理インターフェイスのみを開き、管理リクエストを許可しますが、他のランタイムサービスは起動せず、エンドユーザーのリクエストを許可しません。
  • suspend: サーバーは一時停止モードで起動しますが、サーバーが再開するまでサーバーはサービス要求を受信しません。

-u=<value>, -u <value>

スタンドアロン、ドメイン

設定ファイルの socket-binding 要素のマルチキャストアドレスを設定するために使用される jboss.default.multicast.address システムプロパティーを設定します。デフォルトは 230.0.0.4 です。

-v-V--version

スタンドアロン、ドメイン

アプリケーションサーバーのバージョンを表示し、終了します。

警告

JBoss EAP は、追加された設定ファイルを指定して、スイッチの動作を処理します。たとえば、-b-u です。スイッチによって制御されるシステムプロパティーを使用しないように設定ファイルを変更した場合には、システムプロパティーを start コマンドに追加しても機能しません。

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