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第1章 Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) での永続ストレージの概要

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Red Hat OpenStack Platform では、ストレージは主に 3 つのサービスで提供されます。

  • Block Storage (openstack-cinder)
  • Object Storage (openstack-swift)
  • Shared File Systems ストレージ (openstack-manila)

これらのサービスは、異なる種別の永続ストレージを提供します。それぞれのストレージは、異なるユースケースで独自の利点があります。本ガイドでは、一般的なエンタープライズストレージ要件に対する各ストレージの適合性について説明します。

RHOSP Dashboard またはコマンドラインクライアントのどちらかを使用して、クラウドストレージの管理を行うことができます。どちらの方法を使用しても、ほとんどの操作を実施することができます。ただし、一部のより高度な操作は、コマンドラインでのみ実施することができます。本ガイドでは、可能な場合には Dashboard を使用する手順を記載しています。

注記

Red Hat OpenStack Platform の全ドキュメントスイートは Red Hat OpenStack Platform Documentation で参照してください。

重要

本ガイドでは、crudini を使用してカスタムのサービス設定を適用する方法について説明します。そのため、crudini パッケージを最初にインストールする必要があります。

# dnf install crudini -y

RHOSP は、一時 ストレージと 永続 ストレージの 2 種類を認識します。一時ストレージは、特定の Compute インスタンスにのみ関連付けられるストレージです。インスタンスが終了されると、一時ストレージも終了します。この種別のストレージは、インスタンスのオペレーティングシステムの保存など、ランタイム時の基本的要件に対応する際に役立ちます。

永続 ストレージは、実行中のインスタンスからは独立して存続 (永続) するように設計されています。このストレージは、別のインスタンスまたは有効期間を超えた特定のインスタンスが再利用する必要のあるデータに使用されます。RHOSP は以下の種別の永続ストレージを使用します。

ボリューム

OpenStack Block Storage サービス (openstack-cinder) により、ユーザーは ボリューム を使用してブロックストレージデバイスにアクセスすることができます。一時ストレージを汎用の永続ストレージで拡張するために、インスタンスにボリュームを接続することができます。ボリュームは、任意でインスタンスからデタッチすることも、再度接続することもできます。接続したインスタンス経由でないと、ボリュームにはアクセスできません。

一時ストレージを使用しないようにインスタンスを設定することもできます。一時ストレージを使用する代わりに、Block Storage サービスがイメージをボリュームに書き込むように設定できます。その後、インスタンスのブート可能なルートボリュームとしてボリュームを使用することができます。

ボリュームには、バックアップやスナップショットを使用することで冗長性と災害復旧機能も備わっています。さらに、ボリュームを暗号化できるため、セキュリティーが強化されます。

コンテナー

OpenStack Object Storage サービス (openstack-swift) は、メディアファイル、大容量のデータセット、ディスクイメージなど、静的データやバイナリーオブジェクトを保存するために使用する完全に分散されたストレージソリューションを提供します。Object Storage サービスは、コンテナーを使用してこれらのオブジェクトを整理します。

ボリュームのコンテンツにはインスタンス経由でしかアクセスできませんが、コンテナーの中のオブジェクトには Object Storage REST API 経由でアクセスすることができます。そのため、クラウド内にあるほぼすべてのサービスが、Object Storage サービスをリポジトリーとして使用することができます。

ファイル共有
OpenStack Shared File Systems サービス (openstack-manila) は、リモートにある共有可能なファイルシステムまたは ファイル共有 を簡単にプロビジョニングする手段を提供します。ファイル共有により、クラウド内のプロジェクトはストレージをオープンに共有できます。また、ファイル共有は、複数のインスタンスが同時に消費することが可能です。

各ストレージの種別は、特定のストレージ要件に対応するために設計されています。コンテナーは、幅広いアクセスに対応できるように設計されているため、全ストレージ種別において最高レベルのスループット、アクセス、フォールトトレランスが備えられています。コンテナーは主にサービスへの使用を対象としています。

一方で、ボリュームは主にインスタンスの消費に使用されます。ボリュームは、コンテナーと同じレベルのアクセスやパフォーマンスには対応しにくくなっていますが、コンテナーに比べ、機能セットが幅広く、ネイティブのセキュリティー機能も多くなっています。この点では、ファイル共有はボリュームとよく似ていますが、複数のインスタンスにより消費可能である点が異なります。

以下のセクションでは、具体的なストレージ基準との関連において、各ストレージ種別のアーキテクチャーおよび機能セットについて考察します。

1.1. スケーラビリティーおよびバックエンドストレージ

一般的に、クラスターストレージソリューションは、バックエンドのスケーラビリティーが高くなっています。Red Hat Ceph を Block Storage (cinder) のバックエンドとして使用する場合は、Ceph Object Storage Daemon (OSD) ノードをさらに追加することで、ストレージの容量および冗長性をスケーリングできます。Block Storage, Object Storage (swift) および Shared File Systems Storage (manila) サービスは、バックエンドとして Red Hat Ceph Storage をサポートします。

Block Storage サービスは、個別のバックエンドとして複数のストレージソリューションを使用することができます。バックエンドレベルでは、バックエンドを追加してサービスを再起動することで、容量をスケーリングすることができます。Block Storage サービスには、多くのサポート対象バックエンドソリューションリストも含まれており、その一部には追加のスケーラビリティー機能が備えられています。

デフォルトでは、Object Storage サービスは設定済みのストレージノードを使用しており、空き容量がある分だけ使用することができます。Object Storage サービスは、XFS および ext4 ファイルシステムをサポートし、いずれのサービスもスケーリングして、下層にあるブロックストレージで容量を利用可能な分だけ消費することができます。また、ストレージデバイスをストレージノードに追加して、容量をスケーリングすることも可能です。

Shared File Systems サービスは、1 つ以上のサードパーティーのバックエンドのストレージシステムが管理する指定されたストレージプールからファイル共有をプロビジョニングします。この共有ストレージは、サービスで利用可能なストレージプールのサイズまたは数を増やすか、サードパーティーのバックエンドのストレージシステムをデプロイメントに追加してスケーリングできます。

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