3.4. ブリッジ
ブリッジとは、パケット交換ネットワークでパケット転送を使用するソフトウェアデバイスです。ブリッジングにより、1 枚の NIC の接続を複数のネットワークインターフェースデバイスが共有し、ネットワーク上で個別の物理デバイスのように表示することができます。ブリッジは、パケットのソースアドレスを確認して、適切なターゲットアドレスを決定します。ターゲットアドレスが決定されると、ブリッジはその場所を後で参照できるようにテーブルに追加します。これによりホストは、ブリッジのメンバーである、仮想マシンに関連付けされた仮想 NIC にネットワークトラフィックをリダイレクトすることが可能となります。
Red Hat Virtualization では、論理ネットワークはブリッジを使用して実装されます。IP アドレスを受け取るホスト上の物理的なインターフェースではなく、ブリッジを使用します。このブリッジに関連付けられる IP アドレスは、接続のためにブリッジを使用する仮想マシンと同じサブネット内になくても構いません。ブリッジを使用する仮想マシンと同じサブネット上にある IP アドレスをそのブリッジに割り当てると、ホストは論理ネットワーク内で仮想マシンによるアドレス指定が可能になります。原則として、Red Hat Virtualization ホストでは、ネットワークに公開されるサービスを実行することを推奨しません。ゲストはゲストの仮想 NIC を使って論理ネットワークに接続され、ホストはホストの NIC を使って論理ネットワークのリモート要素に接続されます。各ゲストには、DHCP を使用して、または静的に、仮想 NIC の IP アドレスを個別に設定することができます。ブリッジは、ホストの外部にあるオブジェクトに接続することはできますが、そのような接続は必須ではありません。
カスタムプロパティーは、ブリッジおよびイーサネット接続の両方に定義することができます。VDSM はネットワークの定義とカスタムプロパティーを設定ネットワークフックスクリプトに渡します。