5.5. 負荷分散ポリシー: power_saving
図5.2 省電力スケジューリングポリシー
省電力負荷分散ポリシー (power_saving) では、CPU 負荷の少ない順または利用可能なメモリーの多い順に、新規仮想マシン用のホストが選択されます。所定の時間クラスター内のホストに許容される最大 CPU 負荷および最小利用可能メモリーが、このスケジューリングポリシーのパラメーターで定義されます。これらの制限値を超えると、環境のパフォーマンスが低下します。省電力パラメーターにより、所定の時間クラスター内のホストに許容される最小 CPU 負荷および最大利用可能メモリーも定義されます。この範囲を外れると、引き続きホストを運転することが電力の非効率な使用とみなされます。ホストが最大 CPU 負荷または最小利用可能メモリーに達し、その状態が所定の時間続くと、どちらの閾値に達しているかに応じて、そのホスト上の仮想マシンは CPU 負荷が最小または利用可能なメモリーが最大なホストに 1 台ずつ移行されます。ホストのリソースは毎分チェックされ、ホストの CPU 負荷が定義した上限を下回るまで、またはホストの利用可能なメモリーが定義した下限を上回るまで、仮想マシンが 1 回に 1 台ずつ移行されます。ホストの CPU 負荷が定義した最小値を下回ると、またはホストの利用可能なメモリーが定義した最大値を上回ると、そのホスト上の仮想マシンはクラスター内の他のホストに移行されます (移行先ホストの CPU 負荷の上限値および利用可能なメモリーの下限値に違反しない範囲で)。使用率の低いホストの仮想マシンがすべて移行されると、Manager が自動的にホストマシンをシャットダウンして、負荷分散で必要になった場合やクラスター内に未使用のホストが不足した場合には再起動します。