2.9. Storage Pool Manager の選択プロセス
Storage Pool Manager (SPM) ロールがホストに手動で割り当てられていない場合には、Red Hat Virtualization Manager が SPM 選択プロセスを開始して管理します。
まず、Red Hat Virtualization Manager はストレージセントリックリースを持つホストを確認するよう VDSM に要求します。
Red Hat Virtualization Manager はストレージドメインの初回作成以降の SPM 割り当て履歴をトラッキングします。SPM ロールの稼働状況は以下の 3 つの方法で確認します。
- 「getSPMstatus」コマンド: Manager が VDSM を使用して、SPM のステータスが最後に割り当てられたホストをチェックすると、「SPM」、「Contending」、「Free」のいずれかの値が返されます。
- ストレージドメインのメタデータボリュームには、SPM ステータスが最後に割り当てられたホストが記載されています。
- ストレージドメインのメタデータボリュームには、SPM ステータスが最後に割り当てられたホストのバージョン情報が含まれています。
稼働中かつ応答可能なホストがストレージセントリックリースを維持している場合には、Red Hat Virtualization Manager は管理ポータルでそのホストを SPM として表示してそれ以上は何も行いません。
SPM ホストが応答しない場合は、そのホストは到達不可とみなされます。ホストに電源管理が設定されている場合は、ホストが自動的にフェンシングされます。電源管理が設定されていない場合には、手動でフェンシングする必要があります。SPM のロールは、前の SPM がフェンシングされるまで、新しいホストに割り当てることはできません。
SPM のロールとストレージセントリックリースが使用可能な場合に、Red Hat Virtualization Manager はそれらをデータセンター内で無作為に選択された稼働中のホストに割り当てます。
新規ホストへの SPM ロールの割り当てに失敗した場合には、Red Hat Virtualization Manager は、操作に失敗したホストの一覧にそのホストを追加し、これらのホストから SPM ロールの資格をなくします。このリストは、次回 SPM の選択プロセスを開始する際に消去されて、もう 1 度すべてのホストに SPM ロールの資格が与えられます。
SPM の選択が成功するまで、Red Hat Virtualization Manager は操作に失敗したホストの一覧に含まれていないホストを無作為に選択し、SPM およびストレージセントリックリースを引き継ぐ要求を継続します。
現行の SPM が応答なしの状態や SPM の責任を遂行できない状態になるたびに、Red Hat Virtualization Manager は SPM の選択プロセスを開始します。