3.10. ファイルシステムおよびストレージ
EROFS ファイルシステムがサポートされるようになる
EROFS は、組み込みデバイスやコンテナーなど、さまざまな読み取り専用ユースケースに適した軽量の汎用読み取り専用ファイルシステムです。必要に応じて、重複排除と透過的な圧縮を提供します。
詳細は、erofs のドキュメント を参照してください。
Jira:RHELDOCS-18451[1]
snapm
が RHEL で利用可能になる
Snapshot Manager (snapm
) は、システム状態のスナップショットの管理を支援するために設計された新しいコンポーネントです。これを使用して、更新や変更をロールバックし、以前のシステムスナップショットを起動できます。複数のボリュームにわたるスナップショットを管理し、スナップショットブートおよびスナップショットロールバックのブートエントリーを設定することは、多くの場合複雑で、エラーが発生しやすくなります。Snapshot Manager は、これらの一般的なタスクを自動化し、Boom Boot Manager とシームレスに統合して、プロセスを簡素化します。この更新により、システム状態のスナップショットを簡単に作成し、更新を適用して、必要に応じて以前のシステム状態に戻すことができます。
Jira:RHEL-59005[1]
TLS 対応の NFS が正式にサポートされる
RHEL 9.4 でテクノロジープレビューとして導入された、Transport Layer Security (TLS) を使用したネットワークファイルシステム (NFS) が、正式にサポートされるようになりました。この機能は、リモートプロシージャーコール (RPC) トラフィックに対して TLS を有効にして NFS セキュリティーを強化し、クライアントとサーバー間の暗号化された通信を確保します。詳細は、TLS 対応の NFS サーバーの設定 を参照してください。
TLS サポート付きの NFS は、カーネル TLS (kTLS) のサポートに依存していることに注意してください。一般用の kTLS 機能は、テクノロジープレビューとして提供されます。詳細は、テクノロジープレビュー の章のリリースノートを参照してください。
Jira:RHEL-59704[1]
VFS mnt_idmap
コンパイル時チェックの変更がバックポートされる
この機能拡張により、後続の修正または機能のバックポート中に発生する可能性のある競合が最小限に抑えられます。その結果、後続のバックポートによるリグレッションのリスクが軽減されます。
Jira:RHEL-33888[1]
CIFS クライアントは、SMB 共有の下に特別なファイルを作成する機能を提供する
Common Internet File System (CIFS) クライアントには、ネイティブ Server Message Block (SMB)、ネットワークファイルシステム (NFS)、または Windows Subsystem for Linux (WSL) シンボリックリンクを作成する機能があります。新しい symlink=default|none|native|unix|mfsymlinks|sfu|nfs|wsl
マウントオプションを使用して、シンボリックリンクの作成を完全に禁止するか、クライアントによって作成されるシンボリックリンクの種類を選択します。また、reparse=default|none|nfs|wsl
マウントオプションを使用して、NFS または WSL 再解析ポイントを介して、キャラクターデバイス、ブロックデバイス、パイプ、ソケットなどの特別なファイルを作成することもできます。NT File System (NTFS) ボリューム上の Windows アプリケーションでサポートされているネイティブ Windows ソケットを作成するには、nativesocket
マウントオプションを使用します。
Jira:RHEL-76046[1]