6.11. クラウドインベントリーでのクラウド認証情報の使用
クラウド認証情報は、クラウドインベントリーを同期するときに使用できます。また、ジョブテンプレートに関連付けて、Playbook で使用するためにランタイム環境に含めることもできます。次のクラウド認証情報がサポートされています。
6.11.1. OpenStack
次のサンプル Playbook は、nova_compute
Ansible OpenStack クラウドモジュールを呼び出し、認証情報を必要とします。
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auth_url
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username
-
password
-
project name
これらのフィールドは、環境変数 OS_CLIENT_CONFIG_FILE
を通じて Playbook で利用できるようになります。これは、クラウド認証情報の内容に基づいてコントローラーによって書き込まれた YAML ファイルを指します。次のサンプル Playbook は、YAML ファイルを Ansible 変数空間にロードします。
- OS_CLIENT_CONFIG_FILE の例:
clouds: devstack: auth: auth_url: http://devstack.yoursite.com:5000/v2.0/ username: admin password: your_password_here project_name: demo
- Playbook の例:
- hosts: all gather_facts: false vars: config_file: "{{ lookup('env', 'OS_CLIENT_CONFIG_FILE') }}" nova_tenant_name: demo nova_image_name: "cirros-0.3.2-x86_64-uec" nova_instance_name: autobot nova_instance_state: 'present' nova_flavor_name: m1.nano nova_group: group_name: antarctica instance_name: deceptacon instance_count: 3 tasks: - debug: msg="{{ config_file }}" - stat: path="{{ config_file }}" register: st - include_vars: "{{ config_file }}" when: st.stat.exists and st.stat.isreg - name: "Print out clouds variable" debug: msg="{{ clouds|default('No clouds found') }}" - name: "Setting nova instance state to: {{ nova_instance_state }}" local_action: module: nova_compute login_username: "{{ clouds.devstack.auth.username }}" login_password: "{{ clouds.devstack.auth.password }}"
6.11.2. Amazon Web Services
Amazon Web Services (AWS) クラウド認証情報は Playbook の実行時に以下の環境変数として公開されます (ジョブテンプレートで、設定に必要なクラウド認証情報を選択します):
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AWS_ACCESS_KEY_ID
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AWS-SECRET_ACCESS_KEY
各 AWS モジュールは、aws_access_key_id
または aws_secret_access_key
モジュールオプションを設定することなく、コントローラーでの実行時にこれらの認証情報を暗黙的に使用します。
6.11.3. Google
Google クラウド認証情報は、Playbook の実行時に以下の環境変数として公開されます (ジョブテンプレートで、設定に必要なクラウド認証情報を選択します)。
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GCE_EMAIL
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GCE_PROJECT
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GCE_CREDENTIALS_FILE_PATH
各 Google モジュールは、service_account_email
、project_id
、または pem_file
モジュールオプションを設定することなく、コントローラーでの実行時にこれらの認証情報を暗黙的に使用します。
6.11.4. Azure
Azure クラウド認証情報は、Playbook の実行時に以下の環境変数として公開されます (ジョブテンプレートで、設定に必要なクラウド認証情報を選択します)。
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AZURE_SUBSCRIPTION_ID
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AZURE_CERT_PATH
各 Azure モジュールは、subscription_id
または Management_cert_path
モジュールオプションを設定することなく、コントローラー経での実行時にこれらの認証情報を暗黙的に使用します。
6.11.5. VMware
VMware クラウド認証情報は、Playbook の実行時に以下の環境変数として公開されます (ジョブテンプレートで、設定に必要なクラウド認証情報を選択します)。
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VMWARE_USER
-
VMWARE_PASSWORD
-
VMWARE_HOST
次のサンプル Playbook は、これらの認証情報の使用法を示しています。
- vsphere_guest: vcenter_hostname: "{{ lookup('env', 'VMWARE_HOST') }}" username: "{{ lookup('env', 'VMWARE_USER') }}" password: "{{ lookup('env', 'VMWARE_PASSWORD') }}" guest: newvm001 from_template: yes template_src: linuxTemplate cluster: MainCluster resource_pool: "/Resources" vm_extra_config: folder: MyFolder