9.2. BlueStore デバイス
本セクションでは、BlueStore バックエンドが使用するブロックデバイスを説明します。
BlueStore は、1 つ、2 つ、または特定のケースで 3 つのストレージデバイスを管理します。
- プライマリー
- WAL
- DB
最も単純なケースでは、BlueStore は単一の (プライマリー) ストレージデバイスを使用します。ストレージデバイスは、以下を含む 2 つの部分に分割されます。
- OSD メタデータ: OSD の基本的なメタデータが含まれる XFS でフォーマットされた小規模なパーティション。このデータディレクトリーには、OSD に関する情報 (所属するクラスター、およびプライベートキーリング) が含まれます。
- データ: BlueStore によって直接管理され、すべての OSD データが含まれる残りのデバイスを占有する大容量パーティション。このプライマリーデバイスは、data ディレクトリーのブロックシンボリックリンクで識別されます。
2 つの追加デバイスを使用することもできます。
-
WAL (write-ahead-log) デバイス: BlueStore 内部ジャーナルまたは write-ahead ログを保存するデバイス。これは、data ディレクトリーの
block.wal
シンボリックリンクによって識別されます。WAL デバイスは、たとえば WAL デバイスが SSD ディスクを使用し、プライマリーデバイスが HDD ディスクを使用する場合など、WAL デバイスがプライマリーデバイスよりも高速である場合にのみ、WAL デバイスの使用を検討してください。 - DB デバイス: BlueStore 内部メタデータを保存するデバイス。組み込み RocksDB データベースは、できるだけ多くのメタデータをプライマリーデバイス上ではなく、DB デバイスに配置してパフォーマンスを向上させます。DB デバイスが満杯になると、プライマリーデバイスへのメタデータの追加が開始します。デバイスがプライマリーデバイスよりも高速の場合にのみ DB デバイスを使用することを検討してください。
高速デバイスで利用可能なストレージが 1 ギガバイト未満の場合、Red Hat はそれを WAL デバイスとして使用することを推奨します。より高速なデバイスがある場合は、DB デバイスとして使用することを検討してください。BlueStore ジャーナルは、常に最速のデバイスに配置されるため、DB デバイスを使用すると WAL デバイスと同様のメリットが得られると同時に、追加のメタデータを保存することができます。