第4章 イメージの暗号化
ストレージ管理者は、特定の RBD イメージの暗号化に使用されるシークレットキーを設定できます。イメージレベルの暗号化は、RBD クライアントによって内部に処理されます。
krbd
モジュールはイメージレベルの暗号化に対応していません。
dm-crypt
または QEMU
などの外部ツールを使用して、RBD イメージを暗号化できます。
前提条件
- Red Hat Ceph Storage 6 クラスターが実行されている。
-
ルート
レベルのパーミッション。
4.1. 暗号化形式
RBD イメージは、デフォルトでは暗号化されません。RBD イメージは、サポート対象の暗号化形式の 1 つにフォーマットすることで暗号化できます。フォーマット操作を行うと、暗号化メタデータを RBD イメージに永続化します。暗号化メタデータには、暗号化形式、バージョン、暗号アルゴリズム、モードの仕様などの情報や、暗号化キーのセキュリティー保護に使用する情報が含まれます。
暗号化鍵は、ユーザーが保存するシークレット (パスフレーズ) で保護されますが、RBD イメージには永続データとして保存されません。暗号化形式の操作では、暗号化形式、暗号アルゴリズム、およびモードの仕様、パスフレーズの指定が必要になります。暗号化メタデータは RBD イメージに保存されます。現在、raw イメージの起動時に書き込まれる暗号化ヘッダーとして保存されます。つまり、暗号化されたイメージの有効なイメージサイズは、raw イメージのサイズよりも小さくなります。
明示的に (再) フォーマットされない限り、暗号化されたイメージのクローンは、同じ形式とシークレットを使用して本質的に暗号化されます。
フォーマット前の RBD イメージへの書き込みデータはいずれも、ストレージリソースを引き続き使用している場合でも、読み取りできなくなる可能性があります。ジャーナル機能が有効になっている RBD イメージは、暗号化できません。