11.14. 仮想化
QEMU は SEV-SNP の使用を防止しない
以前は、AMD SEV-SNP が有効になっている仮想マシンを起動しようとすると、QEMU が KVM の誤った機能をチェックするため、ゲストの起動に失敗していました。その結果、RHEL10 では AMD SEV-SNP が設定された仮想マシンを実行することはできませんでした。この問題は修正され、SEV-SNP を使用した仮想マシンの実行が期待どおりに動作するようになりました。
Jira:RHEL-58928[1]
仮想マシンのネットワークブートが RNG デバイスなしでも正常に動作するようになる
以前は、仮想マシン (VM) に RNG デバイスが設定されておらず、その CPU モデルが RDRAND 機能をサポートしていない場合、ネットワークから仮想マシンを起動することはできませんでした。この更新により、この問題は修正され、RDRAND をサポートしていない仮想マシンは、RNG デバイスが設定されていなくてもネットワークから起動できるようになりました。
ただし、ネットワークからの起動時のセキュリティーを強化するために、RDRAND をサポートしていない CPU モデルを使用する仮想マシンには RNG デバイスを追加することが強く推奨される点に注意してください。
Google Cloud と Alibaba で RHEL 10 ゲストが再起動時にクラッシュしなくなりました
Google Cloud または Alibaba Cloud で RHEL 10.0 インスタンスを使用する場合、以前は virtio-net ドライバーが使用されていると、インスタンスの再起動時にゲストオペレーティングシステムでカーネルパニックが発生していました。この問題は修正され、RHEL 10 ゲストは上記のシナリオでクラッシュしなくなりました。
Jira:RHEL-56981[1]
Secure Execution 仮想マシンがファイルベースのメモリーバッキングを使用して起動できるようになりました
以前は、Secure Execution を有効にしてファイルベースのメモリーバッキングを使用するように仮想マシン (VM) を設定すると、仮想マシンが起動に失敗し、Protected boot has failed というエラーが表示されていました。現在は、仮想マシンが期待どおりに起動します。