10.6. ファイルシステムおよびストレージ
再起動後に NVMe デバイス名が一致しない
RHEL 10 では、NVMe ディスクの検出を高速化するために、非同期 NVMe 名前空間スキャンを可能にする新しいカーネル機能が導入されました。非同期スキャンの結果として、/dev/nvmeXnY デバイスファイルは、再起動のたびに異なる名前空間を指す可能性があります。これにより、デバイス名の不一致が発生する可能性があります。現時点では、この問題に対する既知の回避策はありません。
Jira:RHEL-85845[1]
iSCSI 上の論理ボリュームが再起動後にアクティブ化に失敗する
インストール時に、ローカルディスクと iSCSI デバイスにまたがる論理ボリュームが、インストールされるシステムで iSCSI デバイスをアクティブ化できない場合があります。これは、非ルートファイルシステム用の LVM 論理ボリュームが、ローカルディスクと iSCSI デバイスの両方に配置されている場合に発生します。これにより、インストールプログラムによって iSCSI デバイスが node.startup=onboot で設定されなくなります。その結果、ボリュームが起動時に自動的にアクティブ化されないため、システムが再起動後にボリュームにアクセスできなくなります。
回避策: インストール後に論理ボリュームを手動で作成します。または、/var/lib/iscsi/nodes/ ディレクトリー内の関連ファイルで node.startup=automatic を設定して iSCSI ノード設定を更新します。