6.4. シェルおよびコマンドラインツール
tog-pegasus に耐量子計算機暗号のサポートが追加されました
以前は、従来の証明書チェーンと ML-DSA 証明書を同時にサポートするメカニズムがありませんでした。
この更新により、tog-pegasus サーバーに 2 つの新しいファイル /etc/pki/Pegasus/server-fallback.pem と /etc/pki/Pegasus/file-fallback.pem が提供されます。これらのファイルは、ML-DSA 証明書と従来の証明書チェーンを同時に使用する必要がある場合に、従来の証明書と鍵の読み込みを有効にするために使用されます。詳細は、/usr/share/doc/tog-pegasus/README.RedHat.SSL を参照してください。
Jira:RHEL-93093[1]
sblim-sfcb に耐量子計算機暗号のサポートが追加されました
以前は、ピアが耐量子計算機鍵交換をサポートしている場合でも、パッケージはそれをデフォルトで使用していませんでした。また、従来の証明書チェーンと ML-DSA 証明書を同時にサポートするメカニズムがありませんでした。
この更新により、sblim-sfcb サーバー設定ファイルに 2 つの新しい設定オプション sslKeyFallbackFilePath と sslCertificateFallbackFilePath が導入されました。これらのオプションはデフォルトでは無効になっていますが、ML-DSA 証明書と従来の証明書チェーンを同時に使用する必要がある場合に、従来の証明書と鍵の読み込みを有効にするために使用できます。
耐量子計算機鍵交換をデフォルトで防止する ECDH 一時鍵生成が sblim-sfcb サーバーで無効になりました。
Jira:RHEL-93092[1]
openwsman に耐量子計算機暗号のサポートが追加されました
以前は、ピアが耐量子計算機鍵交換をサポートしている場合でも、パッケージはそれをデフォルトで使用していませんでした。また、従来の証明書チェーンと ML-DSA 証明書を同時にサポートするメカニズムがありませんでした。
この更新により、openwsman サーバー設定ファイルに 2 つの新しい設定オプション ssl_cert_fallback_file と ssl_key_fallback_file が導入されました。これらのオプションはデフォルトでは無効になっていますが、ML-DSA 証明書と従来の証明書チェーンを同時に使用する必要がある場合に、従来の証明書と鍵の読み込みを有効にするために使用できます。
耐量子計算機鍵交換をデフォルトで防止する古い SSL 初期化が openwsman サーバーから削除されました。
Jira:RHEL-93091[1]
openCryptoki がバージョン 3.25.0 で提供されます
openCryptoki パッケージはバージョン 3.25.0 で提供されます。以下のサポートが追加されました。
EP11:
- PKCS#11 v3.0 の SHA3 および SHA3-HMAC メカニズム
- PKCS#11 v3.0 の RSA-OAEP 用の SHA3 メカニズムおよび MGF
- PKCS#11 v3.0 の RSA-PKCS および ECDSA メカニズムの SHA3 バリアント
- C_CreateObject を使用した不透明なセキュア鍵 Blob のインポート
ICA/Soft:
- PKCS#11 v3.0 SHAKE 鍵導出
- CKM_AES_KEY_WRAP[_*] メカニズム
- CKM_ECDH_AES_KEY_WRAP メカニズム
- AES-GCM による鍵ラッピング
CCA:
- CCA AES CIPHER セキュア鍵タイプ
- CKM_ECDH1_DERIVE メカニズム
- s390x および非 s390x プラットフォーム上の新しい CCA バージョン
- シングルパート操作専用の CKM_AES_GCM
- CCA/Soft/ICA: CKM_RSA_AES_KEY_WRAP メカニズム
- P11KMIP: PKCS#11 鍵を KMIP サーバーにインポートおよびエクスポートするためのツールが追加されました。
- ICA: libica が FIPS モードであるかどうかに応じてメカニズムをレポートします。
Jira:RHEL-73343[1]