1.2. インプレースアップグレード
RHEL 9 から RHEL 10 へのインプレースアップグレード
現在サポートされているインプレースアップグレードパスは次のとおりです。
次のアーキテクチャー上の RHEL 9.6 から RHEL 10.0、および RHEL 9.7 から RHEL 10.1:
- AMD および Intel 64 ビットアーキテクチャー (x86-64-v3)
64 ビット ARM アーキテクチャー (ARMv8.0-A)
重要64 ビット ARM アーキテクチャーの場合、インプレースアップグレードは 4k ページサイズのカーネルを実行するシステムでのみサポートされます。システムが
64kページサイズのカーネルで起動されている場合、leappユーティリティーはインプレースアップグレードをサポートしません。- IBM Power Systems (リトルエンディアン) (POWER9)
- 64 ビット IBM Z (z14)
詳細は、Supported in-place upgrade paths for Red Hat Enterprise Linux を参照してください。
インプレースアップグレードの実行方法は、RHEL 9 から RHEL 10 へのアップグレード を参照してください。
以下は、主な機能拡張およびバグ修正です。
-
fapolicydソフトウェアフレームワークを使用するシステムでのインプレースアップグレードが修正されました。 -
アップグレードを実行するときに、
localpkg_gpgcheckDNF オプションが無効になります。これにより、バンドルされている必須メタパッケージleapp-deps-el10およびleapp-repository-deps-el10のインストールが可能になりました。 - LiveMode 機能がテクノロジープレビューとして導入されました。LiveMode を使用すると、標準のブートプロセスを使用してアップグレードできます。LiveMode はトラブルシューティングやテストにも使用できます。詳細は、LiveMode を使用したアップグレードの設定 を参照してください。
-
カーネルパニックを防ぐために、非推奨の
network-legacydracut モジュールを使用しているシステムのアップグレードが防止されます。 - インプレースアップグレード中に SSSD 設定が移行されます。
- Amazon Web Services (AWS)、Azure、Google Cloud 上で、Red Hat Upgrade Infrastructure (RHUI) を使用している PAYG RHEL システムのアップグレードが可能になりました。
RHEL 8 から RHEL 10 へのインプレースアップグレード
RHEL 8 から直接 RHEL 10 へインプレースアップグレードを実行することはできません。ただし、RHEL 8 から RHEL 9 へのインプレースアップグレードを実行してから、RHEL 10 への 2 回目のインプレースアップグレードを実行することはできます。詳細は、In-place upgrades over multiple RHEL major versions by using Leapp を参照してください。