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6.7. Web コンソールで Virtual Data Optimizer ボリュームの管理

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本章では、Web コンソールを使用した Virtual Data Optimizer (VDO) の設定を説明します。ここでは、以下を説明します。

  • VDO ボリュームの作成
  • VDO ボリュームのフォーマット
  • VDO ボリュームの拡張

6.7.1. 前提条件

6.7.2. Web コンソールでの VDO ボリューム

Red Hat Enterprise Linux 7 では、Virtual Data Optimizer (VDO) がサポートされます。VDO は、以下を組み合わせたブロック仮想化テクノロジーです。

圧縮
詳細は 圧縮の使用 を参照してください。
重複排除
詳細は 重複排除の無効化と再有効化 を参照してください。
シンプロビジョニング
詳細は シンプロビジョニングされた論理ボリューム (シンボリューム) を参照してください。

このような技術を使用して、VDO は、以下を行います。

  • ストレージ領域をインラインに保存します。
  • ファイルを圧縮します。
  • 重複を排除します。
  • 物理ストレージまたは論理ストレージが提供するサイズよりも多くの仮想領域を割り当てることができます。
  • 拡大して仮想ストレージを拡張できます。

VDO は、さまざまなタイプのストレージに作成できます。Web コンソールでは、以下に VDO を設定できます。

  • LVM

    注記

    シンプロビジョニングされたボリュームに VDO を設定することはできません。

  • 物理ボリューム
  • ソフトウェア RAID

ストレージスタックにおける VDO の配置の詳細は、システム要件 を参照してください。

関連情報

6.7.3. Web コンソールで VDO ボリュームの作成

本セクションは、RHEL Web コンソールで VDO ボリュームを作成する方法を説明します。

前提条件
  • VDO の作成元となる物理ドライブ、LVM、または RAID
手順
  1. Web コンソールにログインします。

    詳細は、Web コンソールへのログイン を参照してください。

  2. ストレージ をクリックします。
  3. VDO デバイス ボックスの + アイコンをクリックします。

    cockpit adding vdo

  4. 名前 フィールドに、VDO ボリュームの名前 (スペースなし) を入力します。
  5. 使用するドライブを選択します。
  6. 論理サイズ バーに、VDO ボリュームのサイズを設定します。10 回以上拡張できますが、VDO ボリュームを作成する目的を検討してください。

    • アクティブな仮想マシンまたはコンテナーストレージの場合は、使用する論理のサイズを、ボリュームの物理サイズの 10 倍になるようにします。
    • オブジェクトストレージの場合は、使用する論理のサイズを、ボリュームの物理サイズの 3 倍になるようにします。

    詳細は VDO の使用 てください。

  7. インデックスメモリー バーで、VDO ボリュームにメモリーを割り当てます。

    VDO システム要件の詳細は システム要件 を参照してください。

  8. 圧縮 オプションを選択します。このオプションを使用すると、さまざまなファイル形式を効率的に減らすことができます。

    詳細は 圧縮の使用 を参照してください。

  9. 重複排除 オプションを選択します。

    このオプションは、重複ブロックのコピーを削除して、ストレージリソースが使用されなくなるようにします。詳細は 重複排除の無効化と再有効化 を参照してください。

  10. 必要に応じて、512 バイトのブロックサイズを必要とするアプリケーションで VDO ボリュームを使用する場合は、512 バイトのエミュレーションを使用 を選択します。これにより、VDO ボリュームのパフォーマンスは低下しますが、その必要はほとんどありません。不明な場合は、無効にします。
  11. 作成 をクリックします。

    cockpit create vdo dialog

VDO ボリュームの作成プロセスに成功すると、ストレージ セクションに新しい VDO ボリュームが表示され、ファイルシステムでフォーマットできます。

cockpit vdo created

6.7.4. Web コンソールで VDO ボリュームのフォーマット

VDO ボリュームは物理ドライブとして動作します。論理ボリュームを使用するには、ファイルシステムでフォーマットする必要があります。

警告

VDO をフォーマットすると、ボリュームのデータがすべて消去されます。

次の手順では、VDO ボリュームをフォーマットする手順を説明します。

前提条件
手順
  1. Web コンソールにログインします。

    詳細は、Web コンソールへのログイン を参照してください。

  2. ストレージ をクリックします。
  3. VDO ボリュームをクリックします。
  4. 認識されないデータ タブをクリックします。
  5. フォーマット をクリックします。

    cockpit vdo format

  6. 削除 ドロップダウンメニューから、以下を選択します。

    既存データを上書きしない
    RHEL Web コンソールは、ディスクヘッダーのみを書き換えます。このオプションの利点は、フォーマットの速度です。
    既存のデータをゼロで上書きする
    RHEL Web コンソールは、ディスク全体をゼロで書き直します。このプログラムはディスク全体を調べるため、このオプションを使用すると遅くなります。ディスクにデータが含まれていて、書き直す必要がある場合は、このオプションを使用します。
  7. 種類 ドロップダウンメニューで、ファイルシステムを選択します。

    • XFS ファイルシステムは大規模な論理ボリュームをサポートし、オンラインの物理ドライブを停止せずに、既存のファイルシステムの拡大および縮小を行うことができます。別のストレージの使用を希望しない場合は、このファイルシステムを選択したままにしてください。

      XFS は、ボリュームの縮小に対応していません。したがって、XFS でフォーマットしたボリュームを縮小することはできません。

    • ext4 ファイルシステムは論理ボリュームをサポートし、オンラインの物理ドライブを停止せずに、既存のファイルシステムの拡大および縮小を行うことができます。

    LUKS (Linux Unified Key Setup) 暗号を使用したバージョンも選択できます。パスフレーズを使用してボリュームの暗号化を行えます。

  8. 名前 フィールドに、論理ボリューム名を入力します。
  9. マウント ドロップダウンメニューで、カスタム を選択します。

    デフォルト オプションでは、システムを次回起動したときにファイルシステムがマウントされているとは限りません。

  10. マウントポイント フィールドに、マウントパスを追加します。
  11. 起動時にマウント を選択します。

    cockpit lv format

  12. フォーマット をクリックします。

    フォーマットに使用されるオプションや、ボリュームのサイズによって、フォーマットに数分かかることがあります。

    成功すると、ファイルシステム タブに、フォーマットされた VDO ボリュームの詳細が表示されます。

    cockpit vdo formatted

  13. VDO ボリュームを使用するには、マウント をクリックします。

この時点で、システムが、マウントされてフォーマットされた VDO ボリュームを使用します。

6.7.5. Web コンソールで VDO ボリュームの拡張

本セクションは、Web コンソールで VDO ボリュームを拡張する方法を説明します。

前提条件
  • VDO ボリュームが作成されている。
手順
  1. Web コンソールにログインします。

    詳細は、Web コンソールへのログイン を参照してください。

  2. ストレージ をクリックします。
  3. VDO デバイス で、VDO ボリュームをクリックします。

    cockpit vdo created

  4. VDO ボリュームの詳細で、増加 ボタンをクリックします。
  5. VDO の論理サイズを増加 ダイアログボックスで、VDO ボリュームの論理サイズを増やします。

    cockpit vdo grow done

    スクリーンショットの論理ボリュームの元のサイズは 6 GB でした。RHEL Web コンソールでは、ボリュームのサイズを 10 倍以上まで増やし、圧縮と重複排除により適切に動作させることができます。

  6. 増加 をクリックします。

VDO の拡張プロセスに成功したら、VDO ボリュームの詳細で新しいサイズを確認できます。

cockpit vdo grow details

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