8.4. シェルおよびコマンドラインツール
設定ファイルで TMPDIR
変数が設定されている場合、ReaR がリカバリー中に失敗する
/etc/rear/local.conf
または /etc/rear/site.conf
ReaR 設定ファイルで TMPDIR
を設定してエクスポートすることは、機能せず非推奨です。
ReaR のデフォルト設定ファイル /usr/share/rear/conf/default.conf
には、次の手順が記載されています。
# To have a specific working area directory prefix for Relax-and-Recover # specify in /etc/rear/local.conf something like # # export TMPDIR="/prefix/for/rear/working/directory" # # where /prefix/for/rear/working/directory must already exist. # This is useful for example when there is not sufficient free space # in /tmp or $TMPDIR for the ISO image or even the backup archive.
上記の手順は正しく機能しません。これは、TMPDIR
変数がレスキュー環境で同じ値を持つためです。TMPDIR
変数で指定されたディレクトリーがレスキューイメージに存在しない場合、この値は不適切です。
そのため、/etc/rear/local.conf
ファイルで TMPDIR
を設定してエクスポートすると、レスキューイメージの起動時に次のエラーが発生します。
mktemp: failed to create file via template '/prefix/for/rear/working/directory/tmp.XXXXXXXXXX': No such file or directory cp: missing destination file operand after '/etc/rear/mappings/mac' Try 'cp --help' for more information. No network interface mapping is specified in /etc/rear/mappings/mac
または、rear recover
の実行中に次のエラーが発生し、その後中断していました。
ERROR: Could not create build area
この問題を回避するには、カスタム一時ディレクトリーが必要な場合、ReaR を実行する前にシェル環境で変数をエクスポートして、ReaR 一時ファイル用のカスタムディレクトリーを指定します。たとえば、export TMPDIR=…
ステートメントを実行してから、同じシェルセッションまたはスクリプトで rear
コマンドを実行します。その結果、説明した設定でリカバリーが成功します。
ifcfg
ファイルを使用したネットワークインターフェイスの名前変更に失敗する
RHEL 9 では、initscripts
はデフォルトでインストールされません。その結果、ifcfg
ファイルを使用したネットワークインターフェイスの名前変更に失敗します。この問題を解決するには、udev
ルールを使用するか、ファイルをリンクしてインターフェイスの名前を変更することが推奨されます。詳細は、一貫したネットワークインターフェイスデバイスの命名 および systemd.link(5)
の man ページを参照してください。
推奨される方法のいずれも使用できない場合は、initscripts
パッケージをインストールします。
(BZ#2018112)
RHEL 9 では、chkconfig
パッケージがデフォルトでインストールされない
システムサービス用のランレベル情報を更新およびクエリーする chkconfig
パッケージは、RHEL 9 ではデフォルトでインストールされません。
サービスを管理するには、systemctl
コマンドを使用するか、chkconfig
パッケージを手動でインストールします。
systemd
の詳細は、systemd の管理 を参照してください。systemctl
ユーティリティーの使用方法については、systemctl を使用したシステムサービスの管理 を参照してください。
(BZ#2053598)