第12章 systemd の管理
システム管理者は、systemd
を使用してシステムの重要な側面を管理できます。Linux オペレーティングシステムのシステムおよびサービスマネージャーとして機能する systemd
ソフトウェアスイートは、制御、レポート、およびシステム初期化のためのツールとサービスを提供します。systemd
の主な機能は次のとおりです。
- ブート時のシステムサービスの並行起動
- デーモンのオンデマンドアクティベーション
- 依存関係ベースのサービス制御ロジック
systemd
が管理する基本オブジェクトは、システムのリソースとサービスを表す systemd ユニット です。systemd
ユニットは、名前、タイプ、および特定のタスクを定義および管理する設定ファイルで構成されます。ユニットファイルを使用すると、システムの動作を設定できます。さまざまな systemd ユニットタイプの例を以下に示します。
- サービス
- 個々のシステムサービスを制御および管理します。
- ターゲット
- システム状態を定義するユニットのグループを表します。
- デバイス
- ハードウェアデバイスとその可用性を管理します。
- マウント
- ファイルシステムのマウントを処理します。
- Timer
- タスクを特定の間隔で実行するようにスケジュールします。
利用可能なすべてのユニットタイプを表示するには、以下を実行します。
# systemctl -t help
12.1. systemd のユニットファイルの場所
ユニット設定ファイルは、次のいずれかのディレクトリーにあります。
ディレクトリー | 説明 |
---|---|
|
インストール済みの RPM パッケージで配布された |
|
ランタイム時に作成された |
|
|
systemd
のデフォルト設定はコンパイル中に定義され、/etc/systemd/system.conf
ファイルで確認できます。このファイルを編集すると、systemd
ユニットの値をシステム全体でオーバーライドしてデフォルト設定を変更できます。
たとえば、タイムアウト制限のデフォルト値 (90 秒) を上書きする場合は、DefaultTimeoutStartSec
パラメーターを使用して、上書きする値を秒単位で入力します。
DefaultTimeoutStartSec=required value